Page:Gunshoruiju18.djvu/39

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をなん思給へるときこゆる。笑はせ給て。まめやかにはよなと。あなたにあらん折は用意し給へ。けしからぬ者ともはのそきもそする。今しはしに成なは。晝なとはあのせしのあるかたにおはしておはせ。丸かひるある方は。人もよらすそなとの給はせて。二三日ありて。北の方のたいに渡らせ給へりけれは。人々驚きて。うへに申まいらすれは。かゝる事なくてたにあやしかりつるを。なにの高き人にもあらす。かくなとの給はせて。わさとおほせはこそ。忍ひてゐておはしたらめとおほすに。いと心つきなうておはすれは。例よりも物むつかしけに思ひておはすれは。いとおしうおほして。しはしは內にいらせ給ひて。人のいふ事もきゝにくし。人の御けしきもいとおしうて。こなたにおはします。しかの事あなるは。なとかの給はせぬ。せいし聞ゆへきにもあらす。いとかう身の人けなく。人笑はれに耻かしかるへき事となく聞え給ふれは。人使はむからに御覺えのなかるへき事かは。御氣色に從ひて中將なともにくけに思ひたるかむつかしきに。かしらなともけつらせんとてよひたるなり。こなたなとにもめし使はせ給へかしとあれは。いと心つきなくあれと物もの給はせす。かくて日比ふれは。やうさふらひつきて。晝も上に侍らひ御くしなと參り萬につかはせ給ふ。更に御まへもさけさせ給はぬ程に。うへなとも御方に渡らせ給ふ事も。たまさかに成もていく。おほし歎く事限りなし。としかへりて。正月寬弘元一日に。院のはいらいに。おのこはら數をつくしてまいり給へるに。宮もおはしますを見れは。いと廿四ううつくしけにて。多くの 人に勝れ給へり。これにつけても。我身はつかしう覺ゆるに。うへの御まへにも。女房たち出