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さけな
をしと思ふ人やとまるとあし鴨の打むれて社我はきにけれ
といひてありければ。いといたくめでゝ。ゆく人のよめりける。
掉させとそこひもしらぬわたつみのふかき心を君にみる哉
といふあいだに。かぢとりものゝあはれもしらで。おのれしさけをくらひつれば。はやくいなんとて。しほみちぬ。かぜもふきぬべしとさはげば。ふねにのりなんとす。このおりにあるひと〴〵おりふしにつけて。から
廿八日。うらとよりこぎいでゝ。おほみなとをおふ。このあひだにはやくの
廿九日。おほみなとにとまれり。くすし。ふりはへてとうそ白散さけくはへてもてきたり。心ざしあるににたり。
元日。なほおなじとまりなり。白散をあるもの夜のまとて。ふなやかたにさしはさめりければ。風にふきならさせて。海にいれてえのまずなりぬ。いもしあらめも。はがためもなし。かうやうのものなきくになり。もとめもおかず。たゞをしあゆのくちをのみぞすふ。この