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樣になつた。水火匡廓といふ文字は道家の金科玉條とする處であるが卽ち水火を以て一切萬物を包含するといふ意味である。
宋代周子の太極圖も亦此の水火の卦形より出來たものであることは一見して明かである。水火の卦形は最も明かに陰中の陽と陽中の陰 とを示めしたものであるが、其意味は陰の中にも陽ある如く禍の中に福あり、衰の中に盛の理がある。又陽中に陰あるが如く如何に盛んなものにても其中に衰亡の機なきを保せず、禍中に禍機の存するものあるが如くである。
ロ 陰符經
禍の中に福を發見し、福の中に禍を發見するなどいふは其れ自身人の意表に出でたることにして此說の立脚地が表裏二面に付いて言へば 裏面に存することは槪見することが出來る。乃ち事物を表よりのみ見ずして其裏面より觀察せんとするのである。陰符經の書物は卽ち這般