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探梅

    香を探る梅に藏見る軒端哉

    うち寄りて花活さぐれ梅つばき

年木

    須磨の蜑の年とふものや柴一把

年越

    ゆく舟やいづこの浦に年取らん

    山吹や井手の長者を年の宿

    とし波や蜑のあまたの伊勢參

    梅柳いだすか年の御撫物

     少年をうしなへる人に

埋火

    埋火も消ゆや泪の烹ゆる音

     曲翠旅館にて