者多きに因す。何事を行ふにも決斷力に乏しきも、之れがため、社會の事に暗く、自己の行はんとすることは正當なりや否や危み迷ひ、遂には和人に依賴するに至りしものなり。されば之れが矯正方法としては、彼等の子弟を十分に敎育し、特に實社會に必要なる知識を授くること肝要なり。
兒童敎育としては、
一、特別敎育規定に依り、入學々齡滿六歲を滿七歲に、修業年限六ケ年を四學年に改められしは先きに述べし如く、舊土人生活狀態を斟酌せしものならんも、兒童敎育を完全ならしむる上に於て遺憾に堪へず。人の幼時に於ける感化は實に强大なること言を俟たず。されば幼時長き間、徒らに家庭に放置す