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Page:赤十字条約.pdf/3

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スヘキモノナリ故ニ該病院附屬ノ各員ハ其退去ノ際各自ノ私有品ヲ除クノ外爾餘ノ物品ヲ携帶スルコトヲ得ス

但戰地假病院ハ前項ノ場合ニ於テモ其器具什物等ヲ保有スルコトヲ得

第五條

負傷者ヲ救助スル土地ノ住民ハ侵スコトヲ得ス且ツ之ヲシテ其自由ヲ得セシメサルヘカラス

交戰國ノ將官ハ住民ニ慈善ノ擧ヲ慫慂シ且ツ慈善ノ擧ニ依テ局外中立タルノ資格ヲ有スルコトヲ得へキ旨ヲ豫吿スルノ責アルモノトス

家屋內ニ負傷者ヲ接受シ之ヲ看護スル時ハ其家屋ヲ侵スコトヲ得ス又自己ノ家屋ニ負傷者ヲ接受スル者ハ戰時課稅ノ一部ヲ免カレ且ツ其家屋ヲ軍隊ノ宿舍ニ供用スルコトヲ免カルヘシ

第六條

負傷シ又ハ疾病ニ罹リタル軍人ハ何國ノ屬籍タルヲ論セス之ヲ接受シ看護スヘシ

司令長官ハ戰闘中ニ負傷シタル兵士ヲ速ニ敵軍ノ前哨ニ送致スルコトヲ得但右ハ其時ノ狀勢ニ於テ之ヲ送致スルコトヲ得ヘク且ツ兩軍ノ協議ヲ經タル場合ニ限ルモノトス

治療後兵役ニ堪ヘスト認メタル者ハ其本國ニ送還スヘシ