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Page:成吉思汗実録.pdf/26

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は、​後來​​コウライ​の​成功​​セイコウ​をして​光​​ヒカリ​を​放​​ハナ​たしむる者︀なり。​何​​ナン​ぞ​諱​​イ​むに​足​​タ​らん。此等の事を​氣​​キ​にして、二十餘年の閒の事蹟を​隱蔽​​インペイ​しては、何を以てか太祖︀ ​創業​​サウゲフ​の​艱難︀​​カンナン​を知ることを得ん。何を以てか​宣懿 太后​​センイ タイコウ​の​賢明 功烈​​ケンメイ コウレツ​を知ることを得ん。太祖︀ ​少時​​セウジ​より​王罕​​ワンカン​に​父事​​フジ​し、その​援助​​エンジヨ​をも​受​​ウ​けたる故に、その後 ​王罕​​ワンカン​ ​讒​​ザン​を​信​​シン​じて之を​除​​ノゾ​かんとしたれども、太祖︀は​誠​​マコト​を​推​​オ​して​疑​​ウタガ​はず。最も​英雄​​エイイウ​の​宏量​​クワウリヤウ​を見るべし。​若​​モシ​ 少時 ​恩​​オン​を受けたること無かりせば、太祖︀の​親切​​シンセツ​は、むしろ​愚​​グ​に​近​​チカ​からずや。​乃蠻​​ナイマン​の​滅​​ホロ​びたる時、祕史には​札木合​​ヂヤムカ​ ​執​​トラ​へられ、​從容​​シヨウヨウ​として​死​​シ​に​就​​ツ​ける事を敍べ、太祖︀ ​札木合​​ヂヤムカ​の​問答​​モンダウ​を委しく載せたり。蓋 二人 ​幼​​イトケナ​くして​親友​​シンイウ​となり、​長​​チヤウ​じて​仇敵​​キウテキ​となり、​干戈​​カンクワ​の​閒​​アヒダ​に​屢​​シバ ​相 見​​アヒ マミ​えたれども、​互​​タガヒ​に​安答​​アンダ​​Anda​(結盟の友)と​呼​​ヨ​びて​終身​​シウシン​ ​渝​​カハ​らず、​張耳​​チヤウジ​ ​陳餘​​チンヨ​が​怨隙​​エンゲキ​ ​一​​ヒト​たび​開​​ヒラ​けて​忽​​タチマ​ち​路人​​ロジン​と​變​​ヘン​じたるに​似​​ニ​ず。​而​​シカウ​して​札木合​​ヂヤムカ​の​自​​ミヅカ​らその​罪​​ツミ​を知り、​恥​​ハヂ​を​重​​オモ​んじ​命​​メイ​に​安​​ヤス​んじたるは、​亦​​マタ​ ​感​​カン​ずるに​餘​​アマ​りあり。​札木合​​ヂヤムカ​の​叛奴​​ハンド​を太祖︀の​誅​​チウ​したるが如きは、​主君​​シユクン​を​逃​​ノガ​したる​納牙阿​​ナヤア​​Nayaa​を​襃​​ホ​めたる事と​相​​アヒ​ ​對​​タイ​し、​刑賞​​ケイシヤウ​ ​兩​​フタツ​ながら​中​​アタ​り、​誠​​マコト​に​君道​​クンダウ​に​協​​カナ​ひ、​漢︀​​カン​の​高祖︀​​カウソ​の​季布​​キフ​を​赦​​ユル​して​丁公​​テイコウ​を​誅​​チウ​したるに​比​​タクラ​ぶべし。太祖︀の​札木合​​ヂヤムカ​を​遇​​グウ​する​所以​​ユヱン​に至りては、​寬仁​​クワンジン​ ​大度​​タイド​、​義​​ギ​に​由​​ヨ​り​禮​​レイ​に​遵​​シタガ​ひ、​最​​モトモ​ ​漢︀高​​カンカウ​の​田横​​デンワウ​を​待​​マ​つに​勝​​マサ​れり。​是等​​コレラ​の​美談​​ビダン​を修正 祕史は悉く删りたりと見えて、二書には更に無し。​親衞​​シンヱイ​の​制​​セイ​ ​功臣​​コウシン​の​賞​​シヤウ​を​定​​サダ​むる​詔勅​​セウチヨク​は、蒙