非訟事件手続法中改正法律 (明治32年法律第51号)

非訟事件手続法中改正法律（ひしょうじけんてつづきほうちゅうかいせいほうりつ）

• 法令番号: 明治32年法律第51号
• 公布: 1899年（明治32年）3月10日 → 明治32年3月10日官報本紙第4704号177頁
• 施行: 1899年（明治32年）3月30日 → 法例第1条第1項
• 被改正法令: 非訟事件手続法 (明治31年法律第41号)（改正前 → 改正後）
• 異体字表記: 非訟󠄃事件手續法中改正法律
• 註: 本文中の漢字については、原則字体差を基準に選択した。本文中選択されている漢字の中にはデザイン差であると判断される場合もあるが、字体差とデザイン差の基準が必ずしも明確ではないため、デザイン差が判別でき、かつ技術的に表現できるUnicode（IVSを含む。）の範囲内で文字を選択した。デザイン差が判別できない、又は表現できない字形については、Unicodeにおける標準となる字体を選択した。
• 註: 以下のリストに掲載される漢字はJIS X 0208外の異体字であり、Unicode表のBMP（基本多言語面、0面）が正しく表示できない環境によっては正しく記されない可能性がある。尚U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォント（IPAフォント等）による記述を行っている。

  • 凡例

    親字 → 異体字 (Unicode番号) ; 異体字の説明。

  • 内 → 內 (U+5167) ; 「人」の部分が「入」となる字形
  • 清 → 淸 (U+6DF8) ; 旁が「倩」の旁部分となる字形
  • 者 → 者 (U+FA5B) ; 「偖」の旁部分となる字形
  • 社 → 社 (U+FA4C) ; 偏が「示」となる字形
  • 即 → 卽 (U+537D) ; 偏が「皀」となる字形
  • 告 → 吿 (U+543F) ; 「靠」の「非」を除いた字形
  • 産 → 產 (U+7522) ; 「偐」の旁から「彡」を除き「生」を足した字形
  • 類 → 類 (U+F9D0) ; 「大」の部分が「犬」となる字形
  • 免 → 免 (U+FA32) ; 「俛」の旁部分となり、1、2画目の部分が「刀」となる字形
  • 録 → 錄 (U+9304) ; 旁が「碌」の旁部分となる字形
  • 増 → 增 (U+589E) ; 「曽」の部分が「曾」となる字形
  • 著 → 著 (U+FA5F) ; 「者」の部分が「偖」の旁部分となる字形
• 註: 異体字セレクタに対応したブラウザ及びフォントを利用することで、以下のリストのとおり原文に近い字体を表現することができます。対応していない場合は、基底となる文字がそのまま表示されます。
  • 朕 → 朕󠄄（U+6715 U+E0104）
  • 會 → 會󠄃（U+6703 U+E0103）
  • 訟 → 訟󠄃（U+8A1F U+E0103）
  • 公 → 公󠄃（U+516C U+E0103）
  • 爵 → 爵󠄄（U+7235 U+E0104）
  • 朋 → 朋󠄃（U+670B U+E0103）
  • 通 → 通󠄃（U+901A U+E0103）
  • 次 → 次󠄄（U+6B21 U+E0104）
  • 請 → 請󠄃（U+8ACB U+E0103）
  • 判 → 判󠄄（U+5224 U+E0104）
  • 又 → 又󠄂（U+53C8 U+E0102）
  • 記 → 記󠄂（U+8A18 U+E0102）
  • 資 → 資󠄄（U+8CC7 U+E0104）
  • 添 → 添󠄃（U+6DFB U+E0103）
  • 謄 → 謄󠄄（U+8B04 U+E0104）
  • 前 → 前󠄃（U+524D U+E0103）
  • 所 → 所󠄃（U+6240 U+E0103）
  • 轄 → 轄󠄄（U+8F44 U+E0104）
  • 鎖 → 鎖󠄃（U+9396 U+E0103）
  • 支 → 支󠄂（U+652F U+E0102）
  • 選 → 選󠄄（U+9078 U+E0104）
  • 述 → 述󠄃（U+8FF0 U+E0103）
  • 消 → 消󠄃（U+6D88 U+E0103）
  • 住 → 住󠄃（U+4F4F U+E0103）
  • 更 → 更󠄃（U+66F4 U+E0103）
  • 簿 → 簿󠄃（U+7C3F U+E0103）
  • 起 → 起󠄃（U+8D77 U+E0103）
  • 込 → 込󠄃（U+8FBC U+E0103）
  • 配 → 配󠄃（U+914D U+E0103）
  • 認 → 認󠄃（U+8A8D U+E0103）
  • 券 → 券󠄃（U+5238 U+E0103）
  • 過 → 過󠄃（U+904E U+E0103）
• 註: 文中、以下の漢字の字形については、技術的な制限により表現が困難であるため、通常の字形で記載した。
  • 條 ; 「木」が「ホ」となる字形（参考: グリフウィキ）
• 底本: 大蔵省印刷局 [編]『官報』1899年03月10日,日本マイクロ写真,明治32年. 国立国会図書館デジタルコレクション:info:ndljp/pid/2947995

朕󠄄帝國議會󠄃ノ協贊ヲ經タル非訟󠄃事件手續法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公󠄃布セシム

御 名   御 璽

明治三十二年三月九日

內閣總理大臣 侯爵󠄄山縣有朋󠄃

司法大臣   淸浦奎吾

法律第五十一號

非訟󠄃事件手續法中左ノ通󠄃改正ス

第三十七條 第百三十六條乃至第百三十八條及ヒ第百七十五條乃至第百七十七條ノ規定ハ法人ノ淸算人ニ之ヲ準用ス

第八十三條ノ次󠄄ニ左ノ一條ヲ加フ

第八十三條ノ二 第八十一條第一項及ヒ第二項ノ規定ハ民法第三百五十四條ニ依リ質物ヲ以テ直チニ辨濟ニ充ツルコトヲ申請󠄃スル場合ニ之ヲ準用ス

裁判󠄄所󠄃カ申請󠄃ヲ許可シタル場合ニ於テハ其手續ノ費用ハ債務者ノ負擔トス

第百二十一條 事務所󠄃ノ新設又󠄂ハ事務所󠄃ノ移轉其他登記󠄂事項ノ變更󠄃ノ登記󠄂ハ理事、理事ノ缺ケタル場合ニ於テハ假理事ノ申請󠄃ニ因リテ之ヲ爲ス

申請󠄃書ニハ理事又󠄂ハ假理事ノ資󠄄格ヲ證スル書面及ヒ事務所󠄃ノ新設又󠄂ハ登記󠄂事項ノ變更󠄃ヲ證スル書面ヲ添󠄃附シ且主務官廳ノ許可ヲ要スルモノニ付テハ其許可書又󠄂ハ其認󠄃證アル謄󠄄本ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

前󠄃ニ登記󠄂ノ申請󠄃ヲ爲シタル理事又󠄂ハ假理事カ同一登記󠄂所󠄃ニ第一項ノ申請󠄃ヲ爲ス場合ニ於テハ其資󠄄格ヲ證スル書面ヲ添󠄃附スルコトヲ要セス

第百二十六條 商法第四十七條、第四十八條、第百十一條第二項、第百二十四條、第百六十條第二項、第百九十六條第二項、第百九十八條及ヒ商法施行法第九十五條第二項、第百二條第二項、第百十條第二項ニ定メタル事件ハ會󠄃社ノ本店所󠄃在地ノ地方裁判󠄄所󠄃ノ管轄󠄄トス

商法第二百六十條ニ定メタル事件ハ閉鎖󠄃ヲ命セラルヘキ外國會󠄃社ノ支󠄂店ノ所󠄃在地ノ地方裁判󠄄所󠄃ノ管轄󠄄トス

商法第二百三十三條ニ定メタル事件ハ解散シタル株式會󠄃社ノ本店所󠄃在地ノ區裁判󠄄所󠄃ノ管轄󠄄トス

商法第二百八十九條第一項及ヒ第六百十條第一項ニ定メタル事件ハ競賣ニ付スヘキ物品所󠄃在地ノ區裁判󠄄所󠄃ノ管轄󠄄トス

第百二十九條ノ次󠄄ニ左ノ一條ヲ加フ

第百二十九條ノ二 商法第百九十八條ノ規定ニ依リ檢査役ノ選󠄄任ニ關スル裁判󠄄ヲ爲ス場合ニ於テハ裁判󠄄所󠄃ハ取締役及ヒ監査役ノ陳述󠄃ヲ聽クヘシ

前󠄃項ノ裁判󠄄ニ對シテハ卽時時抗吿ヲ爲スコトヲ得

第百三十一條 商法第百十一條第二項ノ規定ニ依リ檢査ノ許可ヲ申請󠄃スル場合ニ於テハ檢査ヲ要スル事由、同法第百六十條第二項ノ規定ニ依リ總會󠄃招集ノ許可ヲ申請󠄃スル場合ニ於テハ取締役カ其招集ヲ怠リシ事實ヲ疏明スルコトヲ要ス

前󠄃項ノ申請󠄃ハ書面ヲ以テ之ヲ爲スコトヲ要ス

第百三十四條 商法第四十七條、第四十八條及ヒ商法施行法第百二條第二項ノ場合ニ於ケル會󠄃社ノ解散ノ命令ハ理由ヲ附シタル決定ヲ以テ之ヲ爲スヘシ

裁判󠄄所󠄃ハ裁判󠄄ヲ爲ス前󠄃利害關係人ノ陳述󠄃ヲ聽キ檢事ノ意見ヲ求ムヘシ

前󠄃二項ノ規定ハ會󠄃社ノ申請󠄃ニ因リ開業期間ノ伸長ニ付キ裁判󠄄ヲ爲ス場合、商法施行法ノ規定ニ依リ會󠄃社ノ營業ノ禁止ヲ命スル場合及ヒ日本ニ設立シタル外國會󠄃社ノ支󠄂店ノ閉鎖󠄃ヲ命スル場合ニ之ヲ準用ス

第百三十五條 會󠄃社及ヒ檢事ハ前󠄃條ノ決定ニ對シテ卽時抗吿ヲ爲スコトヲ得

抗吿ハ執行停止ノ效力ヲ有ス

抗吿裁判󠄄所󠄃カ會󠄃社ノ申立ニ相當スル裁判󠄄ヲ爲シタル場合ニ於テハ抗吿手續ノ費用及ヒ抗吿人ノ負擔ニ歸シタル前󠄃審ノ費用ハ國庫ノ負擔トス

第百三十五條ノ次󠄄ニ左ノ二條ヲ加フ

第百三十五條ノ二 會󠄃社ノ解散若クハ營業ノ禁止又󠄂ハ外國會󠄃社ノ支󠄂店ノ閉鎖󠄃ヲ命スル裁判󠄄カ確定シタルトキハ裁判󠄄所󠄃ハ解散シタル會󠄃社、營業ヲ禁止セラレタル會󠄃社ノ本店及ヒ支󠄂店又󠄂ハ閉鎖󠄃シタル外國會󠄃社ノ支󠄂店所󠄃在地ノ商業登記󠄂所󠄃ニ其登記󠄂ノ囑託ヲ爲スヘシ抗吿裁判󠄄所󠄃カ栽判󠄄ヲ爲シタルトキ亦同シ

登記󠄂所󠄃カ前󠄃項ノ囑託ヲ受ケタルトキハ外國會󠄃社ニ付テハ其支󠄂店ノ登記󠄂ヲ抹消󠄃シ營業ヲ禁止セラレタル會󠄃社ニ付テハ其本店及ヒ支󠄂店ノ登記󠄂ニ其旨ヲ記󠄂載スヘシ

第百三十五條ノ三 第百二十六條第一項及ヒ前󠄃三條ノ規定ハ會󠄃社ニ非スシテ商業登記󠄂ヲ爲シタル者ニ對シ裁判󠄄所󠄃カ商法施行法ノ規定ニ依リテ營業ノ禁止ヲ命スル場合ニ之ヲ準用ス

第百五十七條 不動產登記󠄂法第十條、第十三條、第十八條、第二十條、第二十二條及ヒ第二十四條ノ規定ハ商業登記󠄂ニ之ヲ準用ス

第百五十九條 商法施行法第十三條第一項ノ規定ニ依リ他人カ登記󠄂シタル商號ト同一ノ商號ノ登記󠄂ヲ申請󠄃スル者ハ舊商法施行前󠄃ヨリ之ヲ使用スルコトヲ證明スルコトヲ要ス

第百六十一條 商號ノ登記󠄂ヲ爲シタル者ノ承繼人カ商號ヲ續用セントスルトキハ其資󠄄格ヲ證スル書面又󠄂ハ讓受證書ヲ添󠄃ヘ其登記󠄂ノ申請󠄃ヲ爲スコトヲ要ス

商號ノ登記󠄂ヲ爲シタル者カ氏、名又󠄂ハ住󠄃所󠄃ヲ變更󠄃シタルトキハ遲滯ナク其登記󠄂ヲ申請󠄃スヘシ

第百六十二條 商號ヲ廢止シ又󠄂ハ變更󠄃シタルトキハ當事者ハ其登記󠄂ヲ申請󠄃スヘシ

相續人又󠄂ハ法定代理人カ前󠄃項ノ申請󠄃ヲ爲ストキハ申請󠄃書ニ其資󠄄格ヲ證スル書面ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

第百二十一條第三項ノ規定ハ本條第二項ノ申請󠄃ニ之ヲ準用ス

第百八十七條 株式會󠄃社ノ設立ノ登記󠄂ハ總取締役及ヒ總監査役ノ申請󠄃ニ因リテ之ヲ爲ス

申請󠄃書ニハ左ノ書類ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

一 定款

二 株主名簿󠄃

三 發起󠄃人カ株式ノ總數ヲ引受ケタル場合ニ於テハ各發起󠄃人ノ引受ケタル株式ノ員數ヲ記󠄂載シタル書面、株主ヲ募集シタル場合ニ於テハ各株主ノ株式申込󠄃證

四 取締役及ヒ監査役又󠄂ハ檢査役カ商法第百二十四條ノ規定ニ從ヒテ爲シタル調査報吿書及ヒ其附屬書類

五 檢査役ノ報吿ニ關スル裁判󠄄アリタルトキハ其謄󠄄本

六 發起󠄃人カ取締役及ヒ監査役ヲ選󠄄任シタルトキハ之ニ關スル書類

七 開業前󠄃ニ利息ノ配󠄃當ヲ爲スヘキ定款ノ定アルトキハ之ヲ認󠄃可シタル裁判󠄄ノ謄󠄄本

八 會󠄃社ノ事業ノ目的カ官廳ノ免許ヲ受クヘキモノナルトキハ其免許書又󠄂ハ其認󠄃證アル謄󠄄本

九 創立總會󠄃ノ決議錄

第百八十八條 支󠄂店ノ設立、本店又󠄂ハ支󠄂店ノ移轉其他變更󠄃ノ登記󠄂ハ總取締役ノ申請󠄃ニ回リテ之ヲ爲ス

申請󠄃書ニハ登記󠄂事項ニ付キ裁判󠄄所󠄃ノ認󠄃可ヲ要スル場合ニ於テハ其裁判󠄄ノ謄󠄄本、株主總會󠄃ノ決議ヲ要スル場合ニ於テハ其決議錄ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス」

取締役又󠄂ハ監査役ノ氏、名又󠄂ハ住󠄃所󠄃ノ變更󠄃ノ登記󠄂ハ取締役ノ申請󠄃ニ因リテ之ヲ爲スヘシ

第百九十四條ノ次󠄄ニ左ノ四條ヲ加フ

第百九十四條ノ二 舊商法ノ規定ニ依リテ設立シタル株式會󠄃社カ商法施行法第五十條ノ登記󠄂ヲ申請󠄃スルニハ申請󠄃書ニ左ノ書類ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

一 定款

二 株主名簿󠄃

三 各株主ノ株式ノ申込󠄃ヲ證スル書面

四 設立免許書

五 創業總會󠄃ノ決議錄

第百八十七條第一項ノ規定ハ前󠄃項ノ登記󠄂ノ申請󠄃ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス

第百九十四條ノ三 舊商法ノ規定ニ依リ資󠄄本ヲ增加シタル場合ニ於テ會󠄃社カ商法施行法第八十五條ノ登記󠄂ヲ申請󠄃スルニハ申請󠄃書ニ左ノ書類ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

一 株主名簿󠄃

二 新株主ノ株式ノ申込󠄃ヲ證スル書面

三 資󠄄本ノ增加ニ關スル株主總會󠄃ノ決議錄及ヒ假決議錄

第百九十四條ノ四 舊商法ノ規定ニ依リ資󠄄本ヲ減少シタル場合ニ於テ會󠄃社カ資󠄄本減少ノ登記󠄂ヲ申請󠄃スルニハ申請󠄃書ニ左ノ書類ヲ添󠄃付スルコトヲ要ス

一 舊商法第二百七條ニ依ル通󠄃知及ヒ催吿ヲ爲シタルコト及ヒ異議ヲ申出テタル債權者ニ對シ辨濟ヲ爲シ又󠄂ハ擔保ヲ俱シタルコトヲ證スル書面

二 資󠄄本ノ減少ニ關スル株主總會󠄃ノ決議錄及ヒ假決議錄

第百九十四條ノ五 舊法ノ規定ニ依リ債券󠄃ヲ發行シタル場合ニ於テ會󠄃社カ商法施行法第七十九條及ヒ第八十條ノ登記󠄂ヲ申請󠄃スルニ申請󠄃書ニ左ノ書類ヲ添󠄃附スルコトヲ要ス

一 株金ノ拂込󠄃金額ヲ證スル書面

二 債券󠄃原簿󠄃

三 主務省ノ認󠄃許書又󠄂ハ其認󠄃證アル謄󠄄本

四 債券󠄃ノ發行ニ關スル株主總會󠄃ノ決議錄

第百九十八條 第百八十九條乃至第百九十一條及ヒ第百九十六條第一項ノ規定ハ資󠄄本ノ增加若クハ減少又󠄂ハ社債ノ登記󠄂ノ申請󠄃ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス

第二百五條 削除

第二百六條 民法第八十四條、第千百七條及ヒ民法施行法第二十二條及ヒ商法第十八條第二項、第二百六十一條、第二百六十二條、第五百三十六條及ヒ商法施行法第十一條第二項、第二十七條、第三十九條第二項、第五十四條、第六十條第二項、第六十九條、第七十五條第三項、第八十七條、第九十五條第三項ニ定メタル事件ハ過󠄃料ニ處セラルヘキ者ノ住󠄃所󠄃地ノ地方裁判󠄄所󠄃ノ管轄󠄄トス

第二百七條 過󠄃料ノ裁判󠄄ハ理由ヲ附シタル決定ヲ以テ之ヲ爲スヘシ

裁判󠄄所󠄃ハ裁判󠄄ヲ爲ス前󠄃當事者ノ陳述󠄃ヲ聽キ檢事ノ意見ヲ求ムヘシ

當事者及ヒ檢事ハ過󠄃料ノ裁判󠄄ニ對シテ卽時抗吿ヲ爲スコトヲ得抗吿ハ執行停止ノ效力ヲ有ス

手續ノ費用ハ過󠄃料ニ處スル言渡アリタル場合ニ於テハ其言渡ヲ受ケタル者ノ負擔トシ其他ノ場合ニ於テハ國庫ノ負擔トス

抗吿裁判󠄄所󠄃カ當事者ノ申立ニ相當スル裁判󠄄ヲ爲シタルトキハ抗吿手續ノ費用及ヒ前󠄃審ニ於テ當事者ノ負擔ニ歸シタル費用ハ國庫ノ負擔トス

第二百九條 非訟󠄃事件手續法其他從前󠄃ノ法令ニシテ本法ノ規定ト牴觸シ又󠄂ハ重複スルモノハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ廢止ス

本法施行前󠄃ニ裁判󠄄所󠄃カ申立ヲ受ケ又󠄂ハ著手シタル事件ハ舊法令ニ依ル

第二百九條ノ次󠄄ニ左ノ一條ヲ加フ

第二百九條ノ二 外國人ニ關スル非訟󠄃事件手續ニシテ條約ニ因リ特ニ定ムルコトヲ要スルモノハ司法大臣之ヲ定ム