青木繁書簡 明治38年4月28日付 蒲原隼雄宛
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四月二十八日 本鄕駒込󠄁千駄木林町百四十六
蒲原隼雄樣
拜復、實は不安の事重り候ため缺禮仕候次第御諒察被下度候。
『畫稿集』の儀は書店との交渉上ひまどり只今に延引候へども、追󠄁て上版發行の運びに參り可
申候。
貴詩集揷畫の儀は本日坂本氏外出の序に立寄り督促候處、未だ彫版出來不致趣、今一週間猶豫
を要し候との事に候。表紙の方は其以前に出來可致候。・・・・・・・・・
一昨日表記の所󠄁へ轉宅、又󠄂々近󠄁き中に坂本町へ移轉の都合に致居候。製作に恰適󠄁なる場所を本
日發見、談判󠄁致置候故、來月初旬には移住致す考に候。