酔花間 (深相憶)
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白文 | 書き下し文 | 訳文 |
---|---|---|
深相憶 | 深く |
そんなにも思いは深いが |
莫相憶 | そんなに思うな | |
相憶情難極 | そんなに思ったら心は耐えられないから | |
銀漢是紅墻 | 銀漢は |
天の川は美しい壁であって |
一帶遙相隔 | 一帯 遥かに |
ひとすじ遥かに二人の恋路を隔てる |
金盤珠露滴 | 金盤 |
金盤には珠なす露が滴り |
兩岸楡花白 | 両岸 |
両岸の楡は白く花咲く |
風搖玉珮淸 | 風 |
風が |
今夕爲何夕 | 今夜は何の夜だろうか?[6] |
作者について
[編集]毛文錫(もう ぶんしゃく、生没年不詳)は中国の五代十国時代に前蜀・後蜀に仕えた人で、字を平珪と言う。
この文章について
[編集]白文の元は翰廬より。
注釈
[編集]- ↑ 恋しく思うこと。
- ↑ とても耐えられない、という意。
- ↑ 「墻」は壁、塀の意。この句の典拠は、w:李商隠の詩句「本来銀漢是紅牆、隔得盧家白玉堂」に基づく。
- ↑ 漢の武帝が、金盤を捧げ持つ金銅仙人の像を作ってその盤に降りる露を受けさせた故事を典拠とする。
- ↑ 古く中国では、天の川の両岸には白楡が植えられていると考えられていたことに基づく。
- ↑ 天の川を渡ろうとする夜、すなわち七夕。この句は、『w:詩経』唐風・綢繆篇の「綢繆束薪、三星在天、今夕何夕、見此良人」が出典。
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