聖詠講話中編/第百十六聖詠講話

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第百十六聖詠講話[編集]

萬民ばんみんよ、しゅげよ、萬族ばんぞくよ、かれあがめよ、けだしかれあはれみわれかた〈正教会訳のには彼が我等に施す憐は大なりとあり〉しゅ真実しんじつながそん〔一節二節〕


。 これことば信者しんじゃ教会きょうかいかんするげんおよぜん世界せかい包括ほうかつせんとする伝道でんどうかんするこくたることは何人なんびとためにもあきらかなり。聖詠せいえいうちまねがるゝは、一二の民族みんぞくにあらずしてぜんうみまたこれあづかるなり。しかして此事このことハリストスかがやける降臨こうりんとき成就じょうじゅせり。つぎ預言者よげんしゃかれすくはれたるはおのれ善行ぜんこうためにあらず、こう苦行くぎょうとのためにあらず、すなはち一にかみ仁愛じんあいによれることを解明ときあかしつゝ救贖きゅうしょく原因げんいんをもあらはせり。いはかれあはれみわれかたむ』と、すなは確実かくじつけんにしていしよりもかたうせりとなり。教会きょうかい日々ひび益々ますます成長せいちょうす。しゅ真実しんじつながそんす、』ながそんするがゆえ真実しんじつとくかがやくなり。預言者よげんしゃひしは、旧約きうやくかたどりたりかげたりしにる。福音ふくいん記者きしゃも〔『〕律法りっぽうモイセイりてさづけられ、恩寵おんちょう真実しんじつとはイイスス ハリストスりてきたれり』〔イオアン福音一の十七〕といひて此事このことあらはせり。

参考[編集]

第百十六聖詠せいえい

(アリルイヤ)
1 萬民ばんみんよ、しゅげよ、萬族ばんぞくよ、かれあがめよ、
2 けだしかれわれほどこあはれみおほいなり、しゅ真実しんじつながそんす。


へん第117篇(文語訳旧約聖書)

1 もろもろのくによなんぢらヱホバをほめまつれ もろもろのたみよなんぢらヱホバをたたへまつれ
2 そはわれらにたまふその憐憫あはれみはおほいなり ヱホバの真実まことはとこしへにたゆることなし ヱホバをほめまつれ