聖詠講話中編/第百三十三聖詠講話

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第百三十三聖詠講話[編集]

しゅ諸僕しょぼくしゅいへものよ、いましゅあがめよ〔一節〕。


。 ここ預言者よげんしゃおのれせつうるはしき結局けっきょく――さん祝福しゅくふくとをあたへつゝ『登上とうじょううた』ををはらんとす。かれ承認しょうにんによりてのみならず、生活せいかつはんによりてもしゅ諸僕しょぼくくのごとものたらんことをほつす。これによりてかれしゅいへかみいへにわものよ』附加つけくはへたり。けつなるものけがれたるものせいなるかきうちにすらることをゆるされざるなり。ればることをゆるさるゝもの祝福しゅくふくをもくることをかみいへてんごとし、此処ここには如何いかなる反対はんたいちからることをゆるされざるがごとかみいへにもまたしかりとす。


ひとよ、なんぢ如何いかなるくらいたるか、またなんぢみづかかみの〉いへとなりたるによりて如何いかなる潔浄けつじょうまもらざるべからざるかを想像そうぞうすべし。如何いかにしてなんぢ潔浄けつじょうまもるか。なんぢすべての悪念あくねん排斥はいせきし、おのそう領分りょうぶんあく勧告かんこくためへざるものとなし、ちかるべからざる聖所せいしょごとつねおのたましひかざりなばたましひ潔浄けつじょうまもべし。イウデヤじん聖堂せいどうあるしょさい司等しらのために、あるしょさいちょうのために、しかこれさへつねることをゆるさるゝにあらず、一ねんただ一次ひとたびることをゆるされたりとせば、とう聖所せいじょゆうしたりしよりもはるかに重大ぢうだいなる意味いみけたるなんぢは、如何いかなるせいゆうすべきかを想像そうぞうすべし。なんぢぢうするはヘルウィムにあらずしてヘルウィムしゅみづからなり。なんぢくるはつぼにあらず、「マンナ」にあらず、石板せきばんにあらず、またアアロンつゑにあらずして、しゅからだとなり、もんにあらずしてしんなり、ひとかいまさ恩寵おんちょうふべからざるのたまものなり。しかうしてなんぢおほくの休徴きゅうちょうおよおそるべきみつふるほどだいなるせいなんぢより要求ようきゅうせらる、またいましめられたることををかさば、益々ますますだいなるばつふくされん。


ちゅうなんぢげ、聖所せいしょむかひてしゅあがめよ』〔二節〕。或訳者あるやくしゃ聖所せいしょせいにして』となす。かれなんためちゅうひしか。吾人われらいち睡眠すいみんうちおくらざるべきををしへ、およその智慧ちゑもつと快活かいかつにしてねんもつとすくなときとうもつと純潔じゅんけつなることをしめさんとてなり。ちゅう聖所せいしょかざるべからずとせば、此際このさいいへにありてとうおこなはざるもの其罪そのつみゆるさるべきかをおもへ。預言者よげんしゃなんぢどこよりおこして聖堂せいどうき、彼処かしこおくるべきことをめいじたり、しかるになんぢいへとどまりつゝもこれさゞるなり。せいにして』はれたるやし、すなはこれもつ悪念あくねん怨恨えんこん貪慾どんよくそのたましひほろぼすのつみいだかずしてとうすべきことを勧説すすむるなり。しゅあがめよ』完全かんぜんなるさんことおこなひことば一致いつちするときなんぢ福音ふくいんことばすなはち『なんぢひかり人々ひとびとまへるべし、かれなんぢおこなひて、てんいまなんぢちち讃栄さんえいせんためなり』〔マトフェイ福音五の十六〕てふことばしたがひ、おこなひにてなんぢつくりしかみ讃揚さんようするときなり。


てんつくりししゅシオンよりなんぢ降福こうふくせん』〔三節〕、すなはなんぢくのごとおくり、せいにしてとうし、しゅいへつにへ、おのれ必要ひつようなるどうとなさばみづからもまたかみ降福こうふくけん。くのごと預言者よげんしゃ必要ひつようなりし教誨きょうかいさづけてとうもつせつむすぶなり。勧告かんこくもつ聴衆ちょうしゅう矯正きょうせいし、とうもつこれかたむるはぼんなる教師きょうしのなすことなり。かれシオンより』てふことばもつ何事なにごとあらはさんとほつするか。このイウデヤじんおほいぼうせるところなり。すべてのせいなるしき彼処かしこおいおこなはれたり。これによりてかれイウデヤじんふたたぜん社会しゃかい建設けんせつしておなじくせいなるしきおこなひ、くのごと降福こうふくけんことをいのるなり。つぎかれもつと高尚こうしょうなる観念かんねんたかめ、かみ何処いづこにもいませどもイウデヤじんよわきによりて聖堂せいどうつることをゆるし、およ到処いたるところおいかれぶべきことををしへつゝてんつくりし』てふことば附加つけくはへたり。


イウデヤじんおのれ聖堂せいどうおいかみびしといへども、吾人われらすべての場所ばしょすべてのくにいへおいても、市場しじょうおいても、こうおいても、船中せんちゅうおいても、旅店りょてんおいてもその如何いかなるところおいてもかみぶなり。ただたましひだにとう適合てきごうするときは、場所ばしょ如何いかんごうとうさまたげざるなり。吾人われらめに困難こんなんなることをようなるものとなし、便べんなるものとなして吾々われら衆人しゅうじん光栄こうえい権柄けんぺいいま何時いつ世々よよする吾人われらしゅイイスス ハリストス恩寵おんちょう仁愛じんあいとによりてくべきらい幸福こうふく吾人われらしめん。アミン。


参考[編集]

第百三十三聖詠せいえい

登上とうじやううた
1 しゅ諸僕しょぼくちゅうしゅいへかみいへにわものよ、いましゅあがめよ。
2 なんぢげ、聖所せいしょむかひてしゅあがめよ。
3 てんつくりししゅはシオンよりなんぢ降福こうふくせん。


へん第134篇(文語訳旧約聖書)

みやこまうでのうた
1 夜間よるヱホバのいへにたちヱホバにつかふるもろもろのしもべよ ヱホバをほめまつれ
2 なんぢら聖所せいじょにむかひをあげてヱホバをほめまつれ
3 ねがはくはヱホバ天地あめつちをつくりたまへるもの シオンよりなんぢをめぐみたまはんことを