約翰默示録(明治元訳) 第二章

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第二章[編集]

1 なんぢエペソの教會けうくわい使者ししやかきおくるべしみぎななつほしとりまたななつきん燈臺とうだいあひだあゆものかくのごといふ
2 いはくわれなんぢ行爲わざ勞苦ほねをり忍耐にんたいなんぢ惡人あくにんいるあたはざるとなんぢさきみづか使徒しとなりといひじつ使徒しとあらざるものこころみてその妄言いつはりあらはししこと
3 なんぢ忍耐にんたいすることわがのために患難くわんなんしのびてうまざりしこととをしる
4 されわれなんぢにせむべきことありなんぢ初時はじめあいはなれたり
5 なんぢ何處いづこよりおちしかをおもくいあらためてはじめわざおこなしからずしてなんぢもしくいあらためずばわれなんぢにいたなんぢ燈臺とうだいそのところよりとりのぞかん
6 されどもなんぢひとつとるべきことありニコライしゆうひと行爲わざにくむことなりわれこれにくめり
7 みみあるものみたましよ教會けうくわいにいふところきくべしかちをうるものにはわれかみ樂園パラダイスにある生命いのちくらことゆるさん

8 なんぢまたスムルナの教會けうくわい使者ししやかきおくるべし首先いやさき末後いやはてのものしにてまたいきたるものかくのごといふ
9 いはくわれなんぢ行爲わざ患難くわんなん貧乏まづしきとをしる貧乏まづしきとはいへなんぢとめわれまたみづからユダヤびとなりといひじつしからざるサタンのくわいもの褻瀆けがしことばしれ
10 なんぢまさうけんとするおそるるなか惡魔あくままさに爾曹なんぢらうちものひとやいれ爾曹なんぢらこころみんとす爾曹なんぢら十日とをかのあひだ患難くわんなんうくべしなんぢいたるまで忠信ちうしんなれさらわれ生命いのちかんむりなんぢあたへん
11 みみあるものみたましよ教會けうくわいにいふところきくべしかちうるものは第二だいに禍害わざはひうけ

12 なんぢペルガモの教會けうくわい使者ししやかきおくるべし兩刃もろはときつるぎをもつものかくのごといふ
13 いはくわれしるなんぢがすむところすなはちサタンの座位くらゐのあるところなりなんぢかたわがたもかつ忠信ちうしん證人あかしびとアンテパス爾曹なんぢらうちサタンのすむところにてころされしときにもなんぢわがみちすてざりき
14 されどもわれなんぢに數件すけんせむべきことあり爾曹なんぢらうちバラムのをしへたもものありさきにバラム、バラクにをしへつまづくものをイスラエルのたみまへおかしむすなはちバラクをして彼等かれら偶像ぐうざうささげものくらはせ姦淫かんいんおこなはしめたり
15 また爾曹なんぢらうちにニコライしゆうをしへたもものありこのをしへにくところなり
16 なんぢくいあらためよしからざればわれ迅速すみやかなんぢいたくちつるぎをもて彼等かれらたたかはん
17 みみあるものみたましよ教會けうくわいにいふところきくべしかちをうるものにはわれかくしあるマナをあたへんまたしろきいしうへあたらしきしるしてこれあたへんこれうくものほかこのしるものなし

18 なんぢテアテラの教會けうくわい使者ししやかきおくるべしかみその火焔ほのほごとそのあし眞鍮しんちゆうごとくなるものかくのごといふ
19 いはくわれなんぢ行爲わざあい信仰しんかう服役つとめ忍耐にんたいとをしりまたなんぢのちなしわざはじめわざよりもおほきことをしる
20 しかれどもわれなんぢにせむべきことありなんぢはかのみづか預言者よげんしや(※1)なりといひしもべをしへこれをまどは姦淫かんいんおこなはせ偶像ぐうざうささげものくらはしむるをんなイエザベルをいれおけり
21 われかつこのをんなくいあらたむべきをりあたへたれどその姦淫かんいんくいあらたむることをざりき
22 われかれをとこなげいれまたかれといんするものもしそのおこなひくいあらためずばわれこれをおほいなる苦難なやみなかなげいれ
23 またをもてをんな兒女こどもころさんこれよりしよ教會けうくわいひと心腸しんちやうさぐ爾曹なんぢら各々おのおのおこなひしたがひてむくいなすことをしら
24 われこのほかのテアテラのひといまだこのをしへうけ所謂いはゆるサタンの奧義おくぎいましらざる爾曹なんぢらいふわれほかにん爾曹なんぢらおはせじ
25 ただなんぢらもつところのものわがいたるときまでかたたもつべし
26 かちをはりいたるまでめいぜしことまもものにはわれ諸邦くにぐにたみをさむる權威けんゐあたへん
27 かれてつつゑをもて諸邦くにぐにたみつかさど彼等かれら陶瓦やきものうつはごとくだかんわれわがちちよりうけたる權威けんゐごと
28 われまたかれあけ明星みやうじやうあたへん
29 みみあるものみたましよ教會けうくわいにいふところきくべし

※1 明治14(1881)年版では「預言者」のルビが「よげんじや」。