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  • みどりあつぼつたい隙間から ぴか ぴか ぴか ぴか光る そのちひさ鋭どい翼(つばさ) いつぱいに群がつてびめぐる てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ てふ ああ これはなんといふ憂鬱幻だ このおもたい手足 おもたい心臟 かぎりなくなやましい物質と物質重なり…
    134キロバイト (26,710 語) - 2023年10月17日 (火) 13:53
  • に)もかも捕(つかま)れぬようであったら不思議(ふしぎ事(こと)言(い)わねばならぬ思(おも)う。」 「いや、それは真正(しんせい)犯人(はんにん)で有(あ)る無()し奈何(いかん)に係(かかわ)らず、貴君(あなた)
    611キロバイト (98,208 語) - 2023年5月1日 (月) 15:22
  • なか駒平下は薄赤い肉色だつた。駒平が立ち上つた時に、手に下げたものが赤いつぺらぼう皮を剝ぎたて塊であつたので、駿介は息止まるほどに驚いてしまつた。その時薄気味悪さ、しかし透いて見えるやうに綺麗だつた桃色、寒さう流れさらさらといふ音は今もふしぎにはつきりした印象で心に残つてゐる。…
    488キロバイト (100,873 語) - 2019年10月21日 (月) 00:51
  • 明暗 (カテゴリ 日本小説)
     靄(もや)とも夜の色とも片づかないものの中にぼんやり描き出された町様はまるで寂寞(せきばく)たる夢であった。自分四辺(しへん)にちらちらする弱い電灯光と、その届かない先に横(よこた)わる大きな闇(やみ)姿を見較(みくら)べた時津田にはたしかに夢という感じが起った。 「おれは今この夢見たよう
    1.06メガバイト (208,097 語) - 2023年10月17日 (火) 13:45