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検索結果

  • の上へ吐き出した。その二三片(ぺん)がどう云う拍子か、坊ばの前まですべって来て、ちょうどいい加減な距離でとまる。坊ばは固(もと)より薩摩芋が大好きである。大好きな薩摩芋が眼の前へ飛んで来たのだから、早速箸を抛(ほう)り出して、手攫(てづか)みにしてむしゃむしゃ食ってしまった。…
    1.06メガバイト (208,385 語) - 2022年11月4日 (金) 04:57
  • ないわよ、ちゃんと知ってるわよ、そして、あとで――ああ、さっぱりした――っていうのよ、凄いわねエ、恐いわ。あの人ったら、人が目茶目茶に撲られるのが大好きなんだって、方々に血が滲んで、ぐったり倒れているのを見ると、縋(すが)りつきたいようなんですって、あの人、いまに人殺しするかもしれないわ。…
    184キロバイト (33,562 語) - 2023年10月17日 (火) 13:53
  • 「いい所でしょう。お出でには少しお寒かったかも知れないけれども、今日はほんとにいい折柄でしたわ。隣りに見えるのが有名な苔香園、あすこの森の中が紅葉館、この杉の森が私大好きですの。今日は雪が積って猶更綺麗(きれい)ですわ」 葉子は岡を二階に案内して、そこの硝子(ガラス)戸越しにあちこちの雪景色を誇りがに指呼して見せた…
    1.07メガバイト (224,993 語) - 2023年3月24日 (金) 10:36
  • ではありませんが、中学を出た後(のち)にはわざわざ勉強しようとは思いませんでした。その次に好きなのは歴史と博物で、つまらないと思ったのは地理と物理と数学でした。一番できないのは唱歌ですが、それでも聴くのは大好きです。いい西洋音楽のレコードを聴いたりしますと、名画を見ているような気持になります。民謡な…
    1.34メガバイト (257,350 語) - 2023年10月17日 (火) 13:34
  •  大家の主人(あるじ)はおもしろい話好きの人であった。店は息子(むすこ)に譲(ゆず)って、自分は家作(かさく)を五軒ほど持って、老妻と二人で暮らしているというのんきな身分、釣(つり)と植木が大好きで、朝早く大きな麦稈帽子(むぎわらぼうし)をかぶって、笭箵(びく)を下…
    509キロバイト (98,550 語) - 2023年11月4日 (土) 14:56
  • ている若者の中では、お前が、一等じゃ。未だ、思慮も、分別も、未熟なところはあろうが、わしは、お前の、素朴な、一本気な――その、すぐに泣くところが、大好きじゃ。斉彬には、それがない。お前が、斉彬から、学ぶものも、多いであろうし、斉彬が、お前から、省みることも、多いであろう。そして、お互に、えらくなる…
    1.47メガバイト (284,070 語) - 2023年11月2日 (木) 05:59