← 地歌
残月 作者:不詳
磯辺(いそべ)の松に葉隠れて、沖の方へと、入る月の、光や夢の世を早う。覚めて真如(しんによ)の明らけき。月の都に住むやらん。今は伝(つて)だに朧夜の。月日ばかりは廻(めぐ)り来て。
この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。