帖撒羅尼迦前書(明治元訳) 第五章

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第五章[編集]

1 兄弟きやうだいときについてはわれなんぢらにかきおくるにおよばず
2 そはしゆきたること盜人ぬすびとよるきたるがごとくなることを爾曹なんぢら詳細つまびらかしればなり
3 人々ひとびと平和へいわ無事ぶじなりといはんとき亡滅ほろびたちまちにきたらんはらめをんなにその劬勞くるしみきたごとくなるべし人々ひとびとたえさくることを
4 され兄弟きやうだい爾曹なんぢら幽暗くらきをらざればその盜賊ぬすびときたごと爾曹なんぢらきたることなし
5 爾曹なんぢらみなひかりどもひるどもなりわれらよるつけるものくらきつけものあら
6 され我儕われら他人ほかのひとねぶるがごとねぶることをせずさめつつしむべし
7 ねぶものよるねぶりさけゑふものはよるゑふなり
8 ひるつけ我儕われらしんあい護胸むねあてをきすくひのぞみかぶととしてつつしむべし
9 そはかみわれらをいかりあはせんとさだめたるにあら我儕われらしゆイエス・キリストによりすくひしめんとさだたまひたればなり
10 かれ我儕われらためしにたりこれ我儕われらをしてさめたるもねぶれるもかれともいかしめんとてなり
11 このゆゑ爾曹なんぢらつねなせごとたがひなぐさまたおのおののとくあひたつべし

12 兄弟きやうだい我儕われらなんぢらにこふなんぢらのうち勤務つとめかつしゆあり爾曹なんぢらをさ爾曹なんぢらをしふものかへり
13 彼等かれらわざよりあつこれあいすべし爾曹なんぢらたがひに親睦むつまじく(※1)すべし
14 兄弟きやうだい我儕われらなんぢらにすす妄行みだりなるものいまし氣餒きのうゑたるものなぐさ懦弱よわきものたすすべてひとむかひしのぶべし
15 なんぢらつつしみてあくあくむくゆることなくつねたがひぜんおひまたすべてひとにもぜんおよぼすべし
16 つねよろこぶべし
17 たえいのるべし
18 すべてこと感謝かんしやすべしこれイエス・キリストにより爾曹なんぢらもとたまかみむねなり
19 みたまけすことなか
20 預言よげん藐視なみすることなか
21 すべてのことかんがへてそのよきものをまも
22 もろもろ惡事あしきことたぐひとほざかるべし
23 ねがはくは平安へいあんかみみづからなんぢらをまつたきよくまたなんぢらの全靈ぜんれい全生ぜんせい全身ぜんしんまもりて我儕われらしゆイエス・キリストのきたらんときとがなからしめたまはんことを
24 爾曹なんぢらまねもの誠信まことなるものなりかれこのことなしたまはん
25 兄弟きやうだい我儕われらためいのるべし
26 なんぢらきよ接吻くちつけすべて兄弟きやうだいやすきとふべし
27 われらしゆよりねが爾曹なんぢらこのふみすべて兄弟きやうだいよみきかせんことを
28 我儕われらしゆイエス・キリストのめぐみ爾曹なんぢらともあらんことをアメン(※2)

※1 明治14(1881)年版では「親睦」のルビが「むつましく」
※2 明治14(1881)年版では「アメン」→「アーメン」。