屠獣取締規則

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動


○薩軍令第二十七號󠄂

屠獸取締󠄂規則左ノ通󠄃定ム

大正九年九月二十九日

薩哈嗹州派󠄄遣󠄃軍司令官 兒島惣次󠄄

屠獸取締󠄂規則

第一條 本則ニ於テ屠獸場卜稱󠄄スルハ食󠄃用ニ供スル目的ヲ以テ獸畜ヲ屠殺解體スル場所󠄃又󠄂ハ屋舍ヲ謂フ

本則ニ於テ獸畜卜稱󠄄スルハ牛、山羊、羊、馬、豚、馴鹿及󠄃驢ヲ謂フ

第二條 屠獸場以外ニ於テ食󠄃用ニ供スル目的ヲ以テ獸畜ヲ屠殺解體スルコトヲ得ス但左ノ場合ハ此ノ限ニ在ラス

一 傷痍疾病等ニ依リ切迫󠄃屠殺ヲ必要󠄃トスルトキ

二 船󠄄舶內ニ於テ船󠄄員、船󠄄客ノ食󠄃用ニ供スル爲屠殺解體スルトキ

三 軍政署又󠄂ハ同支署ノ指定シタル地域內ニ於テ其ノ居住者ノ屠殺解體スルトキ

四 臨時ノ必要󠄃ニ依リ軍政署又󠄂ハ同支署ノ許可ヲ受ケタルトキ

前󠄃項第一號󠄂ニ依リ屠殺シタルトキハ獸畜ノ種類、年齡、屠殺ノ事由、場所󠄃、日時ヲ具シ直ニ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署ニ屆出ツヘシ

第三條 屠獸場ヲ經營セムトスル者ハ左ノ事項ヲ具シ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署二願出許可ヲ受クヘシ

一 本社、居住地、氏名及󠄃出生年月日

二 屠獸場設置ノ場所󠄃及󠄃四隣ノ見取圖

三 屠獸場ノ構造住樣書及󠄃圖面

四 屠獸從事者ノ本籍、居住地、氏名及󠄃出生年月日

第四條 屠獸場ハ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署ノ檢查ヲ受ケ其ノ許可ヲ得ルニ非サレハ之ヲ使󠄃用スルコトヲ得ス其ノ改築、增築、大修繕ヲ爲シタル場合亦同シ

第五條 屠獸場ノ位置ハ衞生上又󠄂ハ風敎上支障ナキ場所󠄃タルコトヲ要󠄃ス

第六條 屠獸場ニハ繫留所󠄃、屠室、汚本溜及󠄃汚物溜ヲ設ケ屠室及󠄃汚水溜、汚物溜ノ構造ハ左ノ各號󠄂ニ依ルヘシ

一 屠室ノ周圍ニハ外部ヨリ見透シ得サル樣設備ヲ爲シ屠室ノ地盤ニハ石、煉瓦又󠄂ハー寸以上ノ厚板ヲ敷キ石、煉瓦ノ繼日ハセメントヲ以テ接合シ且不滲透質ノ材料ニテ汚水溜ニ通󠄃スル排水溝ヲ設クルコ卜

二 汚水溜、汚物溜ハ屠室ヨリ適當ノ距離ヲ有スル場所󠄃ニ不慘透質ノ材料ヲ以テ築造シ且覆蓋ヲ備フルコト

第七條 屠獸場經營者ハ左ノ各號󠄂ノ一ニ該當スル場合ハ五日以內ニ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署ニ屆出ツヘシ

一 屠獸場經營ヲ廢止シ又󠄂ハ三十日以上引續キ休業スルトキ

二 第三條各號󠄂ノ一ニ異動ヲ生シタルトキ

三 屠獸場經營者死亡シ又󠄂ハ行衞不明トナルタル卜キ

前󠄃項第三號󠄂ノ場合ハ家族又󠄂ハ同居人、相續人若ハ遺產管理人ヨリ其ノ手續ヲ爲スヘシ

第八條 屠殺解體スヘキ獸畜ハ屠殺前󠄃屠畜檢查官吏󠄄ノ檢查ヲ受クヘシ

第九條 屠畜檢查官吏󠄄ハ前󠄃條檢查ノ際食󠄃用ニ供スヘカラスト認󠄃メタルトキハ屠殺ヲ禁シ別記雛形第一號󠄂ノ烙印ヲ角若ハ前󠄃蹄ニ押捺スヘシ

第十條 屠肉內臟其ノ他食󠄃用ニ供スル部分󠄃ハ屠畜檢查官吏󠄄ノ檢查ヲ受ケタル後ニ非サレハ屠獸場外ニ搬出スルコトヲ得ス

第十一條 屠畜檢查官吏󠄄ハ屠殺解體後ノ檢查ニ於テ食󠄃用ニ供シ得ルモノト認󠄃メタルトキハ其ノ食󠄃用ニ供スル部分󠄃ニ別記雛形第二號󠄂ノ檢印ヲ押捺シ又󠄂食󠄃用ニ供スヘカラスト認󠄃メタルトキハ其ノ部分󠄃ノ廢棄ヲ命スヘシ

第十二條 前󠄃條ノ規定ニ依リ廢棄ヲ命セラレタル部分󠄃ハ之ヲ細斷シ二十倍石炭󠄃酸水ヲ灌キ無害󠄆ノ地ニ埋沒スヘシ但屠畜檢查官吏󠄄ニ於テ特ニ許可シタルモノハ肥料用トシ若ハ化製スルコトヲ得

第十三條 屠獸場經營者又󠄂ハ屠獸營業者ハ左ノ事項ヲ遵󠄅守スヘシ

一 屠獸場ノ內外ハ常ニ淸潔󠄅ナラシムヘシ

二 屠獸場ノ使󠄃用ニ關シテハ定額以外ノ料金ヲ受クルコトヲ得ス

三 屠獸場ハ獸畜ノ屠殺解體ノ外他ノ目的ニ使󠄃用スルコトヲ得ス

四 屠肉ノ運搬ニハ覆蓋ヲ備ヘ液汁ノ滲漏セサル淸潔󠄅ノ容器ヲ用フヘシ

五 結核、癩、梅毒又󠄂ハ傳染性皮膚病ニ罹レル者ヲシテ屠殺解體ヲ爲サシムルコトヲ得ス

六 前󠄃各號󠄂ノ外特ニ命セラレタル事項

第十四條 屠獸場使󠄃用料及󠄃屠殺料ハ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署ノ認󠄃可ヲ受ケ之ヲ定ムヘシ其ノ之ヲ變更󠄃セムトスルトキ亦同シ

第十五條 衞生上危害󠄆ヲ生シ其ノ他公󠄃益ヲ害󠄆スル虞󠄃アリト認󠄃ムルトキハ所󠄃轄軍政署又󠄂ハ同支署ハ屠獸場經營ノ許可ヲ取消󠄃シ又󠄂ハ其ノ位置ノ變更󠄃若ハ使󠄃用ノ停止ヲ命スルコトヲ得

第十六條 第二條第三條第八條第十條ノ規定ニ違󠄄反シ又󠄂ハ第十五條ノ命令ニ違󠄄反シタル者ハ二百圓以下ノ過󠄃料ニ處ス

第十七條 第四條第七條第十二條乃至第十四條ノ規定ニ違󠄄反シ又󠄂ハ第九條第十一條ノ命令ニ違󠄄反シタル者ハ五十圓以下ノ過󠄃料ニ處ス

附則

本令ハ公󠄃布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

別記雛形

第一號󠄂

禁 經八分󠄃

第二號󠄂

牛-馴鹿 豚-綿羊-山羊 馬-驢

この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 法律命令及官公文書
  2. 新聞紙又ハ雑誌ニ掲載シタル雑報及時事ヲ報道スル記事
  3. 公開セル裁判所、議会並政談集会ニ於テ為シタル演述

この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。