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官有土地貸下規則

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○薩軍令第二一號󠄂

官有土地貨󠄃下規則左ノ通󠄃定ム

大正九年九月十日

薩哈嗹州派󠄄遣󠄃軍司令官 兒島惣次󠄄

官有土地貸下規則

第一條 官有士地ノ貸下ニ付テハ別段ノ規定アルモノヲ除ク外本則ノ規定スル所󠄃ニ依ル

第二條 官有土地ノ貸下ハ民政地域內ニ居住󠄃シ若ハ居住󠄃セムトスル者又󠄂ハ同地域內ニ管理者ヲ有スル者ニ限リ之ヲ許可ス法人ニシテ民政地域內ニ事務所󠄃ヲ有スル者ニ付亦同シ

第三條 官有土地ノ貸下ヲ受ケムトスル者ハ別紙樣式ニ依リ軍政部長ニ願出許可ヲ受クヘシ

第四條 土地借受者工事ニ著手シタルトキ及󠄃其ノ建󠄄設工事ヲ完了シタルトキハ遲滯ナク所󠄃轄󠄅軍政署又󠄂ハ同支署ニ屆出其ノ檢査ヲ受クヘシ

第五條 官有土地貸下ノ許可ヲ受ケタル者指定期間內ニ工事ニ著手セス又󠄂ハ其ノエ事ヲ完了セサルトキハ貸下許可ハ其效カヲ失フ但軍政部長ニ願出期間延󠄅長ノ許可ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラス

第六條 前󠄃條ニ依リ許可ノ效カヲ失フニ至リタルトキハ借受者ニ於テ取得シタル利益ハ之ヲ返󠄄還󠄃セシムルコトヲ得

第七條 借受者ハ借地ヲ轉貸シ又󠄂ハ借地權ヲ讓渡スルコトヲ得ス但軍政部長ノ許可ヲ得テ地上物件ヲ現存ノ儘他人ニ讓渡セムトスルトキハ此ノ限ニ在ラス

第八條 借受者借地ノ使用目的又󠄂ハ建󠄄設物ノ既定計畫ヲ變更󠄃セムトスルトキハ軍政部長ノ許可ヲ受クヘシ

第九條 貸下地ノ埋築切取リ其ノ他土地ノ原形ヲ著シク變更󠄃シ又󠄂ハ電柱󠄃若ハ埋設物等ニ障󠄂碍ヲ及󠄃ホスヘキ工事ヲ施行セムトスルトキハ軍政部長ノ許可ヲ受クヘシ

前󠄃項ノ願書ニハ設計書及󠄃圖面ヲ添󠄃付スヘシ

第十條 官有土地貸下期限中公󠄃用又󠄂ハ公󠄃益事業ニ供スル必要󠄃アルトキハ貸下ノ許可ヲ取消󠄃シ期間ヲ指定シて之ヲ返󠄄還󠄃セシム此ノ場合ニ於テ借受者ハ其ノ直接ニ受ケタル損失ニ付補償ヲ求ムルコトヲ得

借受者前󠄃項ノ指定期間內ニ其ノ指定セラレタル土地ノ物件ヲ除去セサルトキハ所󠄃轄󠄅軍政署又󠄂ハ同支署本人ニ代リ之ヲ執行シ其ノ費用ヲ借受者ヨリ納󠄃付セシム

前󠄃項ノ規定ハ期間滿了ニヨリ返󠄄還󠄃スルトキ貸付ノ許可ヲ取消󠄃シタルトキ若ハ許可ノ效力ヲ失ヒタルトキニ之ヲ準用ス

第十一條 借受者退󠄃去ヲ命セラレ又󠄂ハ第七條乃至第九條ノ規定ニ違󠄄反シタルトキハ貸下許可ヲ取消󠄃スコトヲ得

第十二條 貸下地ノ境󠄂界ハ借受者ニ於テ木標又󠄂ハ石標ヲ以テ之ヲ表示シ所󠄃轄󠄅軍政署又󠄂ハ同支署ノ檢査ヲ受クヘシ

附則

本令ハ公󠄃布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

別紙樣式

官有土地貸下願

本籍地

居住󠄃地

職󠄃業      

出生年月

一 借受セムトスル土地ノ表示

何町何番地何坪󠄃(該地ノ區劃及󠄃其附近󠄃ノ見取圖添󠄃付ノコト

二 使用ノ目的

何丶丶丶丶丶

三 他上物件ノ表示

何丶丶丶丶丶

四 使用期

何年何月何日ヨリ何年何月何日迄何箇年間

五 企業ノ方法

何丶丶丶丶丶

六 建󠄄設物ノ設計竝ニ建󠄄設費槪算

右拙者用トシテ御貸付相成󠄃度御許可ノ上ハ官有土地貸下規則及󠄃將來施行セラルル規則竝ニ特ニ附セラルル命令條件ハ堅ク相守可申此段及󠄃御願候也

年月

名 ㊞

薩哈嗹軍政部長殿

この著作物は、日本国の著作権法第10条1項ないし3項により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。(なお、この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により、発行当時においても、著作権の目的となっていませんでした。)


この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。