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使徒ヨハネの公同書状第二(新契約聖書)

提供:Wikisource
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本文

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1 長老、〔書狀を〕選ばれたる貴き婦人、及びその兒等に〔贈る〕。われ眞理に在りて汝等を愛す。また唯我のみならず、尚ほ眞理を知るすべての者も〔汝等を愛す〕。
2 是れ我等のうちに居り、且ついつまでも我等と共に在らんとする、眞理によりてなり。
3 父なる神、及び父の子なる主イエス・キリストよりの惠、愍、平和は眞理と愛とのうちに、汝等と共に在らん。

4 われ汝の兒等のうちにて、父より誡を我等が受けし如く、眞理のうちに歩むを見出だせしが故に、甚だ喜べり。
5 さればわれ汝に請ふ、貴き婦人よ、われ新しき誡を汝に書き贈る故にあらず、初より我等の保つところのものなり、即ち我等互に愛することなり。
6 また愛とは、我等彼の誠に循ひて歩むこと是れなり。誠とは汝等の初より聞きし如く、その〔愛の〕うちに歩むこと是れなり。
7 そは多くの惑はす者、世に入り來りたるが故なり。彼等はイエス・キリストの肉をもて來り給へることを告白せず、此の者は惑はす者、またキリストに逆らふ者なり。
8 汝等己自らを視よ、是れ我等の働きしところのものを失ふことなく、反つて滿ちたる報を受けんためなり。
9 すべてそむきする者と、キリストの敎のうちに居らざる者とは神を保たず、キリストの敎のうちに居る者、此の者は父をもまた子をも保つなり。
10 誰ぞもし汝等の許に來るとも、此の敎を齎らさずば、彼を家に受け入るる勿れ、まためでたしと彼に云ふ勿れ。
11 そは彼にめでたしと云ふ者は、その惡しきわざに親しく交はるなり。

12 われ汝等に書き贈るべき多くの事あれど、紙と墨とによりてするを欲せず、されど汝等の許に到り、口をもて口にものがたらんことを望む、是れ我等の喜の滿たされんがためなり。
13 選ばれたる汝の姉妹の兒等、汝に挨拶す。アメン。