コンテンツにスキップ

ヨハネの神聖なる黙示(新契約聖書) 第二十二章

提供:Wikisource
  • : この文書ではルビが使用されています。ここでは「単語ルビ」の形で再現しています。一部の古いブラウザでは、ルビが正しく見えない場合があります。

第二十二章

[編集]

1 また彼は神の位卽ち羔の〔位〕より出で往く、透き通りて、水晶の如き、いのちの水の淨き河を我にあらはせり。
2 その市の眞中にて、此の河の此方と彼方とに、十二の實を生ずるいのちの木〔あり〕、その實を一と月ごとに出だし、またその木の葉をもろもろの國人の癒のために〔出だすなり〕。
3 またすべての詛はもはやあることなかるべく、且つ神の位卽ち羔の〔位〕そのうちにあるべし、また彼の奴僕等は彼に服事せん。
4 また彼等は彼の顏を目のあたり見るべく、また彼の名は彼等の額にあるべし。
5 またそこには夜あることなかるべし、されば彼等は燈火の光との光とを要することなし、そは主、神は彼等を照らし給へばなり、且つ彼等は世々の世々に至るまで王たるべし。

6 また彼は我にいへり、此等の言は信且つ眞なり、されば主、聖き豫言者等の神は、その奴僕等に必ず速に發らざるべからざる事をあらはさんために、その天使を使はし給へり。
7 [また]見よ、我は速に來らん、此の小卷の豫言の言を護る彼は福なる者なり。
8 またわれヨハネは此等の事を視、且つ聞きし者なり。またわれの聞き、且つ視しとき、此等の事を我にあらはしたる天使の足の前に拜せんとて伏せり。
9 然るに彼われに云ふ、觀よ、〔然する〕勿れ、そは我も、汝及び汝の兄弟なる豫言者等、及び此の小卷の言を護る人々の侶なる奴僕なればなり。神に平伏せ。
10 また彼われに云ふ、此の小卷の豫言の言を封ずる勿れ、そは期近ければなり。
11 不義なる者は尚ほ不義ならしめよ、また穢れたる者は尚ほ穢れてあらしめよ、また義しき者は尚ほ義しからしめよ、また聖き者は尚ほ聖からしめよ。
12 また見よ、われ速に來らん、且つ我が報は我と共に〔在り〕、おのおのそのわざのあるところに循ひて酬いんとす。
13 我はアルパまたオメガなり、初また終〔なり〕、最先また最終〔なり〕。

14 彼の誠を行ふ人々は福なる者なり、卽ち彼等はいのちの木に對する權あり、且つ門を通りて市に入り來ることを得るなり。
15 されど犬と咒術をなす者と、淫を行ふ者と、人を殺す者と、偶像に服事する者と、すべて僞を好み且つ行ふ者とは外に〔あるなり〕。

16 われイエス、此等の事を諸集會に於て、汝等に證せんために、我が天使を使はせり、我はダビデの根、またその裔、輝ける曙の明星なり。
17 また靈と花嫁と云ひ給ふ、來れ。また聞く者をしていはしめよ、來れ。かくて渇く者をして來らしめよ、また欲する者をして、價なしにいのちの水を受けしめよ。

18 われ此の小卷の豫言の言を聞くすべての者に證す、もし誰か此等の事に加へなば、神は此の小卷のうちに錄されたる殃を彼の上に加へ給ふべし。
19 また誰かもし此の豫言の卷物の言のうちより省かば、神は彼の分をいのちの卷物より、また聖なる市と、此の小卷に錄されたる人々のうちより省き給ふべし。
20 此等の事を證する者云ひ給ふ、然り、われ速に來らん、アメン。然り、主イエスよ、來り給へ。

21 我等の主イエス・キリストの惠、汝等すべての者のうちに〔あれ〕。アメン。