マトフェイ伝04

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そのときイイススしん゚にみちびかれてけり、あくこゝろみられんとするなり。

すでものいみせしことじふにちじふにして、つひゑたり。

こゝろみるものかれきてへり、なんぢかみならば、いしめいじてぱんらしめよ。

かれこたへてへり、しるせるあり、ひとたゞぱんのみをもつくべきにあらず、すなはちおよかみくちよりづることばもつてすと。

そのときあくかれたづさへて、せいなるまちいたり、かれ殿でんいたゞきたしめて

ふ、なんぢかみならば、みづかしたとうぜよ、けだししるせるあり、なんぢためそのてん使めいぜん、かれそのにてなんぢかゝへて、なんぢあしいしつまづかざらしめんと。

イイススこれへり、またしるせるあり、しゆなんぢかみこゝろみるなかれと。

あくまたかれたづさへていとたかやまいたり、かいまんこくそのえいぐわとをしめして、

かれふ、なんぢふくしてわれはいせば、ことこれなんぢあたへん。

一〇そのときイイススこれふ、サタナわれより退しりぞけ、けだししるせるあり、しゅなんぢかみはいせよ、ひとりかれのみにつかへよと。

一一こゝおいあくかれはなる、よ、てん使きて、かれほうせり。

一二イイススイオアンとらはれたりときで、ガリレヤれり、

一三ナザレトはなれて、ザワゥロンおよネファリムさかひうちなるかいひんカペルナウムきたりて、こゝりたり、

一四げんしやイサイヤはれしことにかなふをいすす、いはく、

一五ザワゥロンネファリムかいひんみちイオルダンそこはうガリレヤ

一六くらやみするたみおほいなるひかりおよかげするものひかりかゞやけりと。

一七これよりイイススはじめてをしへべてへり、くわいかいせよ、けだしてんこくちかづけり。

一八ガリレヤうみときかれけいていにんすなはちシモンしようしてペトロものおよそのけいていアンドレイが、あみうみほどこせるをたり、けだしかれぎよしやなりき。

一九すなはちかれふ、われしたがへ、われなんぢひとぎよするものさん。

二〇かれたゞちあみのこして、これしたがへり。

二一しこよりきて、べつけいていにんすなはちゼワェデイイアコフおよそのけいていイオアンが、ちゝゼワェデイともふねりて、あみおぎなへるをせり。

二二彼等かれらたゞちふねちゝとをのこして、これしたがへり。

二三イイススあまねガリレヤめぐりて、そのしよくわいたうおいをしへつたへ、てんこくふくいんべ、みんかんもろやみひもろわづらひいやせり。

二四かれこえあまねシリヤあがれり、ひとおよそわづらへるものしゆやまひおよいたへるものらるゝものてんかんものちゆうぶうものたづさへて、かれきたるに、かれこれいやせり。

二五ときガリレデカポリイエルサリムイウデヤイオルダンそこよりおほくのたみかれしたがへり。