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テモテに贈れる使徒パウロの書状第二(新契約聖書) 第三章

提供:Wikisource
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第三章

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1 されど此の事を知れ、末の日には困難の期の押し迫らんことを。
2 そは人々己を庇ふ者、金錢を好む者、高言する者、傲慢なる者、けがす者、双親に服はざる者、恩を知らさる者、聖からざる者、
3 無情なる者、執念深き者、譏る者、操なき者、殘刻なる者、善を好まぬ者、
4 〔友を〕賣る者、妄なる者、慢心する者、神よりも更に快樂を好む者たるべければなり。
5 彼等は敬虔の姿あれども、その力を否む者なり、されば此等の者を避けよ。
6 そは家々に入り來りて、愚なる婦を携にする者は此等のうちの者なればなり、〔かかる婦は〕罪を積み重ねられ、樣々の慾に曳き往かれ、
7 恒に學べども、決して眞理の知識に來ること能はざる者なり。
8 されば此等の者はヤンネとヤンブレのモヲゼに逆らひし如く、その如く眞理に逆らひ、思を腐らし、信仰に就きては棄てられたる人々なり。
9 されど彼等は此の上に進むことあらざるべし。そはかの〔二人の愚なることも明かに〕なりし如く、彼等の愚なる事はすべての者に明かなるべければなり。
10 汝は我が敎に、品行に、志望に、信仰に、忍耐に、愛に、堪ふることに常に從ひ、
11 〔また〕アンテオケにて、イコニオムにて、ルステラにて、我がために發りし迫害と、受けし苦とに〔常に從ひたり〕。かく我は如何なる迫害をも耐へしかば、主はすべてより我を援ひ給へり。
12 さればすべてキリスト・イエスに在りて、敬虔に生きんことを欲する者は迫害せらるべし。
13 されど惡しき人と欺く者とは、〔他を〕惑はしまた惑はされつつ、増々惡に進むべし。
14 されど汝は學びて保證せられたる事のうちに居れ、汝はこれを誰より學びしかを知ればなり。
15 また汝は嬰兒の〔とき〕より、聖なるふみはキリスト・イエスに在る信仰によりて、救に至らしむるために、汝を智からしむることを得るものなるを知れり。
16 すべて聖書は神の靈感にて成れるものなれば、敎のため、罪の自認のため、矯正のため、義に在る懲のために益あり。
17 是れ神の人の、すべて善きわざを爲し遂ぐるために適したる者たらんためなり。