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コリント人に贈れる使徒パウロの書状第二(新契約聖書) 第八章

提供:Wikisource
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第八章

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1 されど兄弟よ、我等マケドニヤの諸集會に與へられたる神の惠を汝等に知らしめん、
2 卽ち、艱の多くの驗のうちにて彼等の喜は溢れ、また彼等の貧の底より、その吝なく施すの富に溢れたり。
3 そは彼等は切に乞ふて、聖徒等のためにする惠と、その奉事との親しき交を我等に願ひつつ、
4 力に循ひ、われ證す、反つてそのカに過ぎて〔これを〕なすを自ら好としたればなり。
5 かくて我等の望みし如くにあらず、反つて彼等は先づ己自らを主に獻げ、また神の意によりて、我等に〔與へたり〕。
6 これがために我等はテトスを勸めたり、是れ彼が先に始めたる如く、その如く汝等のうちにても此の惠を完うせんためなりしなり。
7 されど汝等はすべての事、〔卽ち〕信仰に、また言に、また知識に、またすべての勤勉に、また我等に對する汝等の愛に豐なる如く、此の惠にも汝等の豐なるべきなり。
8 われ命ずるために云ふにあらず、されど他の人々の勤勉によりて、汝等の愛の眞實を驗さんとてなり。
9 そは汝等は我等の主イエス・キリストの惠を知ればなり、卽ち、彼は富める者にておはしたれど、汝等のゆゑに貧しくなり給へり、是れ彼の貧をもて汝等の富まさるるためなり。
10 またわれこれに就きて見解を與へん、そは唯このわざのみならず、尚ほ此の志を壹年先に始めしところの汝等のために益なればなり。
11 されば今そのわざを完うせよ、汝等が志の切なる望に循ひて、その如くその有つところよりこれを完うせよ。
12 そは人もし切なる望あらば、その有たざるところによらず、その有つところにより嘉納せらるればなり。
13 是れ佗の者をやすくして、汝等を顛ましめんとにあらず、されど均しくせんとてなり、今の期に於て汝等の餘れるところは、彼等の足らざるを〔補ひ〕、
14 また彼等の餘れるところも、汝等の足らざることのためとならんためなり。かくて均しくなるべし。
15 録して、〔集めて〕多き者も餘あらず、また少なき者も乏しからざりき、とあるが如し。

16 されど汝等のためにテトスの心に、同じ勤勉を與へ給ふ神に謝しまつる。
17 そは彼は勸を受けたれど、更に勤勉なる者なれば、自ら進みて汝等の許に出で往きたればなり。
18 また我等は一〔人の〕兄弟を彼とともに遣はせり、彼は福音をもてすべての集會によりて譽めらるる者なり。
19 唯それのみならず、彼は主自らの榮光と、汝等の切なる望の〔證人として〕我等の事ふるところの此の惠のために、諸集會より指名せられたる我等の路連みちづれなり。
20 〔是れ〕我等の事ふるところの此の贈物のために、我等を咎むる者なからんやう避くるなり。
21 〔かくするは〕唯主の面前のみならず、尚ほ人の面前にも良き事なり、と豫め思ふなり。
22 また我等は〔一人〕我等の兄弟を彼等とともに遣はせり。我等は屡々多くの事に於て、彼の勤勉なる者なることを認めたり、且つ〔彼は〕今汝等を厚く確信するによりて、その勤勉増々盛なり。
23 或ひはテトスに就きて〔云はんか、彼〕は我の親しく交はる者にて、汝等のためには同勞者なり。或ひは我等の兄弟等〔に就きて云はんか、彼等は〕諸集會の使者にして、キリストの榮光なり。
24 是の故に汝等の愛と、汝等に就きて我が誇りしこととのしるしを、彼等にまで、卽ち諸集會の顏にまで表はすべし。