中庸とは、儒教において、「四書」の一つであり、またその中心的概念の一つである。現在「四書」の一つとして広く知られている『中庸』は、もともと『
礼記』中の一篇、すなわち礼記中庸篇として伝えられてきたものである。「中庸」の徳をくわしく解説しているが、「誠」「性」「道」「慎独」など多くの概念についても述べている。『
大学』が四書の入門であるのに対し、『中庸』は四書の中で最後に読むべきものとされ、司馬光、范祖禹、蘇軾、程顥など、著名な人びとの専著は十指にのぼる。この中で、もっとも知られているのは朱子の『中庸章句』である。—
ウィキペディア日本語版「
中庸」より。