聖神゚に由るなり、二一彼は子を生まん、爾其名をイイススと名づけん、彼其民を其罪より救はんとすればなり。二二凡そ此の事の成りしは、主が預言者を以って言いし所に應ふを致す、曰く、二三視よ、童女孕みて子を生まん、其名はエムマヌイルと稱へられん、譯すれば神我等と偕にするなり。二四イオシフ寐より起きて、主の使の彼に命ぜし如く行ひ、其妻を納れたり。二五惟未だ室を同じくせざるに、其冢子を生むに迨べり、則其名をイイススと名づけたり。
第二章
一イイススは
イロド王の
時イウデヤの
ワィフレエムに
生れしに、
視よ、
博士數人東より
イエルサリムに
來りて
曰く、
二生れたる
イウデヤ人の
王は
何処に
在るか、
蓋我等其星を
東に
見たれば、
彼を
拜せん
爲に
來れり。
三イロド王之を
聞きて
心騒げり、
イエルサリム擧りて
亦然り。
四乃凡の
司祭長と
民間の
學士とを
集めて、
彼等に
問へり、
ハリストスは
何処に
生るべきか。
五彼等曰へり、
イウデヤの
ワィフレエムに
於てす、
蓋預言者に
因りて
斯く
録されたり、
六云く、
イウダの
地ワィフレエムよ、
爾は
イウダの
諸郡の
中に
於て
聊も
小しとせず、
蓋爾より
我が
民イズライリを
牧せんとする
君は
出でんと。