謂へり、爾等も去らんと欲するか。六八シモン ペトル彼に答へて曰へり、主よ、我等誰にか往かん、爾は永遠の生命の言を有つ。六九我等は爾がハリストス、活ける神の子たるを信じ、且知れり。七〇イイスス彼等に答へて曰へり、我爾等十二を選びしに非ずや、而して爾等の中一人は悪魔なり。七一是れ彼はシモンの子イウダイスカリオトを指して言へり、蓋此の人は十二の一にして、彼を賣らんとする者なり。
第七章
一厥後イイスス ガリレヤを
巡れり、
蓋イウデヤを
巡らんことを
欲せざりき、イウデヤ
人彼を
殺さんと
謀りたればなり。
二イウデヤ
人の
節筵なる
張幕節近づけり。
三イイススの
兄弟彼に
謂へり、
此を
去りてイウデヤに
往け、
爾の
門徒も
爾が
行ふ
所の
事を
見ん
為なり。
四蓋人自ら
顕れんと
欲して、
隠に
事を
行ふ
者ならず。
若し
爾此等の
事を
行はゞ、
己を
世に
顕せ。
五蓋其兄弟も
亦彼を
信ぜざりき。
六イイスス
彼等に
謂ふ、
我の
時未だ
至らず、
爾等の
時は
恒に
備れり。
七世は
爾等を
悪む
能はず、
然れども
我を
悪む、
我其行ふ
所の
悪しきを
證すればなり。
八爾等は
此の
節筵に
上れ、
我は
未だ
此の
節筵に
上らず、
蓋我の時
未だ
盈たざるなり。
九之を
彼等に
言ひて、ガリレヤに
留れり。
一〇然