Page:Wagasyu Iisusu Harisutosu Sin yaku01.pdf/244

徒（と）はカペルナウムに下（くだ）りて、彼處（かしこ）に居（を）りし日（ひ）多（おほ）からず。 ^一三イウデヤ人（じん）の逾越節（パスハ）近（ちか）づきて、イイスス　イエルサリムに上（のぼ）れり。 ^一四殿（でん）に於（おい）て牛（うし）羊（ひつじ）鴿（はと）を市（う）り、及（およ）び兌錢（りやうがへ）する者（もの）の坐（ざ）せるを見（み）たれば、 ^一五繩（なは）を以（もつ）て鞭（むち）を爲（つく）りて、其衆（そのしゅう）及（およ）び羊（ひつじ）牛（うし）を殿（でん）より逐（お）ひ出（いだ）し、兌錢（りやうがへ）する者（もの）の金（きん）を散（ち）らし、其案（そのつくゑ）を倒（たふ）し、 ^一六鴿（はと）を市（う）る者（もの）に謂（い）へり、此（こ）の物（もの）を此（こゝ）より取（と）れ、我（わ）が父（ちゝ）の家（いへ）を貿易（あきなひ）の家（いへ）と爲（な）す勿（なか）れ。 ^一七是（こゝ）に於（おい）て彼（かれ）の門徒（もんと）は、録（しる）して、爾（なんぢ）の家（いへ）に於（お）ける熱心（ねっしん）は我（われ）を蝕（は）むと、云（い）へるを憶（おも）ひ起（おこ）せり。 ^一八イウデヤ人（じん）彼（かれ）に謂（い）ヘり、爾（なんぢ）に此等（これら）の事（こと）を行（おこな）ふ權（けん）あるを、何（なに）の休徴（きうちょう）を以（もつ）て我等（われら）に示（しめ）さんか。 ^一九イイスス彼等（かれら）に答（こた）へて曰（い）へり、爾（なんぢ）等（ら）此（こ）の殿（でん）を毀（こぼ）て、我（われ）三日（みつか）にして之（これ）を興（おこ）さん。 ^二〇イウデヤ人（じん）曰（い）へり、此（こ）の殿（でん）を建（た）つるには四十六年（しじふろくねん）を經（へ）たるに、爾（なんぢ）三日（みつか）にして、之（これ）を興（おこ）さんか。 ^二一然（しか）れども彼（かれ）は其（その）肉體（にくたい）の殿（でん）を指（さ）して云（い）ひしなり。 ^二二彼（かれ）が死（し）より復活（ふくくわつ）せし後（のち）、其（その）門徒（もんと）は、彼（かれ）が曾（かつ）て之（これ）を言（い）ひしことを憶（おも）ひ起（おこ）して、聖書（せいしょ）とイイススの言（い）ひし言（ことば）とを信（しん）ぜり。 ^二三彼（かれ）が逾越節筵（パスハのまつり）にイエルサリムに在（あ）りし時（とき）、多（おほ）くの者（もの）彼（かれ）が行（おこな）ひし休徴（きうちょう）を見（み）て、其名（そのな）を信（しん）ぜり。 ^二四然（しか）れどもイイスス自（みづか）ら己（おのれ）を彼等（かれら）に託（たく）せざりき、蓋（けだし）衆人（しゅうじん）を知（し）れり、

^二五又（また）他人（たにん）が人（ひと）を證（しょう）するを要（えう）せざりき、自（みづか）ら