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けんとをあたへ、

かれかみくにつたへ、またびょうしゃいやさんためつかはし、

かつかれへり、たびためつゑをも、ふくろをも、かてをも、ぎんをも、一切いっさいなかれ、ふたつころもをもたづさふるなかれ。

いづれいへるとも、彼處かしことどまりて、また彼處かしこよりみちでよ。

なんぢけざるものあらば、そのまちづるときなんぢあしちりをもはらへ、かれたいするしょうさんためなり。

かれでて、郷村むらざとき、あまねふくいんべ、いやしほどこせり。

分封ぶんぱうきみイロド、およそイイススのおこなひしこときて、まどへり、けだしあるものこれをイオアンのよりふくくわつせしなりとひ、

ものはイリヤのあらはれしなりとひ、またものいにしへげんしゃ一人ひとりふくくわつせしなりとへり。

イロドへり、イオアンは、われすでそのかうべれり、いまくのごとことくは、なんぴとぞ、すなはちかれんとほっせり。

一〇使かへりて、そのおこなひしこともってイイススにげたり、かれこれたづさへて、潛にワィフサイダとづくるまちちかところ退しりぞけり。

一一たみこれりて、かれしたがひしに、かれこれけて、かみくにことかたり、かついやしもとむるものいやせり。

一二かたぶときじふかれきてへり、たみらしめよ、かれ四周まはり郷村むらざときて、宿やどり、しょくもとめんためなり、けだしわれここところるなり。

一三しかれどもかれへり、なんぢ