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Page:Shisekisyūran17.pdf/478

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んてんにても御さ候ゆへか、新島ニヒシマに御たうりうと候てめいしゆんハ三藏ミクラへ御わたしとそ、れき御くけしゆ御しらうさまたちを、わかのはてくち御しあんなく、てんたうをもおそれなくすいかいに御はたらき、ゑいくわにほこりましてあさけりをかへり見す、三ほうをもうやまはす、たもちつへきやうさらになし、てんまのしよゐのおそろしさよ、 御みやさまへの御うらみ、つゆちりほともあるへからす、身よりいたせるとかなれハ、よそのうらみハなきそかしおもひなからもあさましや、めしたるこそてぬきすて、もめんぬのこふたつ、ふるこそてふたつ三四つめし候て、たもとにしよくふついろとりいれ候て、あはれなるとも、なかに申はかりハなかりけり五人の御つほねしゆに、けちよ一人よりほかつけられす、あいつのしるしとあひみえ候て、三藏島の一りほとこなたにて、せんちうにけふりをあけ候へハ、三藏島にもけふりたちふなつきに、いゑ三けんよりほかまたもなし、女四人をとこ三人、しほやきみなとに候なり、こゝにもをきたまふへからすとて、けんそなるたか山よりふちつなををろし、これにとりつき候てのほる山とそきこえける、人すむところに、あらすして、あはれなる事かきりなし、

やなきはらたいなこん殿かうしつやうりんゐん殿、十二月二日に、するかより御しやうらく候、御ものかたり、このおもむきにて候なり、 きちうの御ことなれハ、ゑんていつくしかたし、しようとさまよりほゝうけたまはりおよひ候ふんにて候也、