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(七)
十進命數法

卽ち十二桁以下のすべての數に命名することを得べし.要するに此命數法は四位を以て一節とし を第一段,第二段の基數となし,先づ を法として或る數を例へば,

の如く展開し,こゝに現はれ來れる,いづれも より小なるべき係數をば更に を法として

の如く展開して,四桁以下の數の命名法を重用するを主眼とするなり.

十進の命數法は數を言語に表はして日用の需要に應ずるの點に於て遺憾あることなし,然れども數を簡明に書き表はす方法を與へて數學の進步を助成せるはアラビヤ數字を用ゆる記數法なり.古希臘に於て數を取扱ふ數學の發達が幾何學の進步に伴はざりし所以は明透なる記數法の缺如せること其最大な