Page:Shinshiki Sanjutsu Kogi 00.djvu/403

提供:Wikisource
このページは校正済みです
387
(二)
集積點の基本定理

(二)

集積點の觀念は旣に明なりとして,こゝに一の重要なる定理を證明せんとす.

無限に多くの數より成れる なる一系統が なる間隙に收められたるときは, は少くとも一個の集積點を有す.

なる二個の定まりたる數の中間に限りなく多くの數を容れんと欲するときは,此等の諸數の少くとも或一個所に集積すること已むを得ざる所なりといふに過ぎず.是極めて明瞭なる事實ならずや.嚴密に此定理を證明せんと欲せば次の如くにして可なり.

の諸數は盡く なる間隙に含まれたりといふが故に, 若し自然數ならずば之に代ふるに直ちに より小なる又は直ちに より大なる自然數を以てし, の諸數をば盡く なる二個の自然數によりて限られたる間隙に收むることを得.さて なる間隙を分ちて