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Page:Shinshiki Sanjutsu Kogi 00.djvu/334

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量の連續性及無理數の起源

の左方に在らしむるとき,直線を斯の如く兩分する點は必ず,而も唯一個に限り存在す

卽ちこゝに謂ふ所の線の兩斷は次の性質を具へたり.

一,直線上の凡ての點は必ず甲又は乙の中いづれか一方,而も唯一方にのみ,屬す.

二,甲に屬する點は盡く乙に屬する點の左方にあり.

三,斯の如くするときは甲に屬する點の中最右に位する者唯一個あるか,或は乙に屬する點の中最左に位する者,唯一個あるか,何れか其一に居らざるを得ず.上文に所謂,直線を兩分する點とは之を云ふなり.

直線に此の如き兩斷を施こし得べきことは,何人も首肯する所なるべし,然れども「我讀者の多數は連續の秘密が平凡此の如きに過ぎずと,聽きて意外の感に打たるゝならん」とはデヾキンドの危惧せる所なりき.彼は更に語を繼ぎて言へらく,「人若し上文の原則を明白にして,少しも直線なるものに對する自