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量の連續性及無理數の起源

よりて なる如き量 は必ず存在す.さて等分の可能に基き なる量は必ず存在し, の中間にあり,.量に最大の者なく,又最小の者なし.げにも を如何なる量なりとするも よりも大にして又 よりも小なり.

以上列擧せるはいづれも量の連續に關せる性質なり.然れどもこれら未だ連續といふことの特徵を盡すに足らざること,後文に至て自ら明なるべし.

(三)

量の倍加及等分に關して第五章(四)に說ける如き諸定理成立す,これらの諸定理はいづれも極めて明白にして,殆んど辯說を要せず.此處に記法の說明として唯一つの事實を擧ぐべし.

を一の量とし, を自然數となすときは 分の一を,又 分の一の 倍を表はし,兩者相等しきこと容易に證明せられ得べし.此相等しき量を表はすに