る原則は, 0 {\displaystyle 0} の關係せる場合に於て一の例外を獲たり.
こゝに證明せるは乘法の轉倒の可能なるとき,其結果の一般に唯一なるべしといふに過ぎず.除法は正負整數の範圍內に於て未だ汎通を得ず.
(四)
負數の觀念は旣に定まり,吾人の要求の一半は貫徹せり.さて(三)の說明に於て所謂「本來の數」を正負の整數とし,合離の算法を乘法除法となして,再び新しき數(分數)を導き出さんとす.
a ∘ b {\displaystyle a\circ b} , a ∗ b {\displaystyle a*b} に代ふるに a b {\displaystyle ab} , a b {\displaystyle {\frac {a}{b}}} を以てするときは(三)の五,六,八より分數の相等及其乘法,除法の意義を得.