Page:Shinshiki Sanjutsu Kogi 00.djvu/213

提供:Wikisource
このページは校正済みです
197
(五)
旣約眞分數の數

等の盡く整數なるべき場合に限れり.

(五)

正の整數 を分母とし, を分子とせる 個の分數

(1)

の中旣約分數なるは幾個ぞ.此數は畢竟 なる 個の整數の中 と相素なるものゝ數に同じ,此數を表はすに,ガウスは

なる記號を用ゐたり.この記號の意義によれば

なること直に驗證せらるべし.さて の一般の算式は如何.此問題を解決するに先ち, の特異なる一性質につきて數言を費さんとす.

を以て の約數の一となさば (1) の諸分數を旣約分數に直すとき,其中必ず を分母とせるものを得.又 を分母とせる旣約分數の中 より大ならざる