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(四)
乘法の性質
(8)
が なるときは (1), が なるときは (2),(2*) によりて,此定理旣に成立せり. につきて數學的歸納法を適用するに特別の困難あることなし.
四,符號の法則,符號同一なる二つの數の積は正數にして,符號異なる二つの數の積は負數なり.
證., 共に正數なるときは其積の正數なること明なり.さて (5) は の負數なるを示し.(6) 又は交換の法則は の負數なるを示す. は (5) によりて其符號 の符號に反す,故に は正數なるを知る.
積の絕對値は因子の絕對値の積に等しきこと明白なり.
五, なるとき 若し正數ならば又 なり, 若し負數ならば却て なり.
なるにより の符號は の符號に伴ふなり.