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《世界構造說。》〔七〕渦旋運動を爲せるにより相類似せるアトム相集まり、大きくして重きが中央に寄り小さくして輕きが周圍に寄る。而して此くして成りし一圑體が一世界を形造す。空間は無際限なり其の中に散布せる元子も無量無數なれば、其の元子の相集結するもの無數の圑體を成し無數の世界を形づくる。吾人の俯仰する天地は唯だ其の中の一なるのみ。而してかくして形成せられたる一圑體は更に大なる圑體の中に取りまかれて其の一部をなすことあり、或は二個の圑體相衝突して共に破壞することあり。各世界は增減伸縮し終には壞滅するの期あるものなり。吾人の俯仰するこの世界の太初に旋動のために周圍に寄れる物體が恰も世界の外皮の如くに其の全體を取り卷き、中央に寄れる物質が大地をなす。火質、空氣、其の他天を形づくる物質はもと大地より上騰せしもの、其の物質の或部分は凝固して個々の塊をなし當初は粘泥の狀態にありしが風に吹き動かされて乾燥し且つ其の運動の迅速なるにより遂に發火するに至れり、之れを天體とす。大地は圓き盆に似て空氣に支へらる。デーモクリトスはアナクサゴーラスと共に月を大地に似たるものとし其の表面に山嶽のかげを認むといへり。其の他日蝕、月蝕、