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Page:NiimiNankichi-NurseryRhymes and Poems-2-DaiNipponTosho-1981.djvu/109

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生涯イノチの暮も

曇り日の

るるごと

冬󠄁の野に

茜さすごと

かくあれと

ねぎつゝ行けり


支󠄂那漢口へ移つて行く子に


お前󠄁が日本を去る日は

秋の空󠄁 紺ぺきに流れ

ひるも すずしく

蟋蟀が鳴いてる

お前󠄁を送󠄁るとてクラスのものは

小さい敎室に 花󠄁をかざつて

ともにならつたかなしい唱歌をうたふ

お前󠄁の親しかつたあの子に

花󠄁束をる役 命じたらば

頭をふつて 拒み

「泣くから嫌です」といつた

私はそんな 感傷を

好まぬけれど

眞實ならば

しやうもない

お前󠄁が日本を去る日は

日本はいつものやうに

かうも美しい

お前󠄁は寂しいときに憶󠄂ひ出すのだ

の東に

美しい、やさしい お前󠄁の

國のあることを

の東に

五十餘人の

親しいお前󠄁の友達󠄁がゐることを