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Page:NiimiNankichi-NurseryRhymes and Poems-1-DaiNipponTosho-1981.djvu/50

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蝶々 〈A〉


花󠄁の模様の

肩󠄁揚げに、肩󠄁揚げに、

しろい蝶々が

とまつてた。


菜󠄁種畑で

ふと見たら、ふと見たら、

お翅たゝんで、

とまつてた。


何かうれしい

よいことの、よいことの、

報せみたいに

とまつてた。


そうつとしとかう――

さうつて、さう思つて、

いきをひそめて

步いてた。


いきをひそめて

歸つたら、歸つたら

私の妹が

生まれてた。