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Page:NiimiNankichi-NurseryRhymes and Poems-1-DaiNipponTosho-1981.djvu/38

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くゞつたら、


いつか

烏臼うきう

芽︀がでてた。


くま


くま月󠄁夜つきよこゑきいた。

どこか遠󠄁とほくでよんでゐた。


くまはむくりと起󠄁きてた。

をり鐡棒てつぼうひえていた。


くまみゝをばすましてた。

アイヌのやうなこゑだつた。


くま故鄕こきやうおもつてた。

落葉からまつばやしおもつてた。


くまはおゝんとほえてみた。

どこか遠󠄁とほくで、

こだました。

井戶いど


カヤナの村の

朝󠄁の井戶、

おほぜい子供が來てました。


カヤナの村の

井戶のそば、

はだしの子供も來てました。


ああ湧いてゐる、

すんでゐる、

みんなが覗いてをりました。


みんなの顏の