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四月󠄁のあさの


四月󠄁の

あさの

しののめの

月󠄁へ

ひばりが

のぼるなら

のらは

いちめん

れんげさう

やんれ

いちめん

れんげさう



庭の隅


わたしは一匹の雨蛙の

棲んでゐる石を知つてゐる

それは庭の隅の

松の木の蔭に

乾いた苔におほはれて

とつこつと立つてゐる灰󠄁色の

石だ

雨蛙はその石のヒダ

身をひそめてゐたり

或るときは

木洩れ陽のあたるところに

へたりと腹ばつてゐる

彼は長い間この石に

棲んでゐたのでいつのまにか