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Page:Inpukyo 1912.djvu/6

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天とは天地自然と言ふが如し。天地自然の道を見て之を行へば足るとなり。天人合一の思想は此二句に於て發揮せらる。天に五行あり。水は火を、火は金を、金は木を、木は土を殺すものるが故に之を五賊と云ふ。陰符經は俗人の見得ざるが如き甚深の處に於て宇宙の眞理を發見せんとするものるを以て、其語の使用法も亦自ら一種特別なる者あり。五行が互に相賊する所を見て之を五賊と云ふ。這般微妙の理を見得たる者は則ち繁榮すべし。

五賊在心。施行於天。宇宙在乎手。萬化生乎身。天 性人也。人心機也。立天之道。以定人也。

五行の氣は吾身中に在つて活動するものなり。善用すれば仁義禮智信とり、惡用すれば喜怒愛樂欲とる。若し天の理に從ふ