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陰符經

文學博士 遠藤隆吉述


序言

本書は僅か四百四十四字の文章なれども古來道家の金科玉條として尊重する所なり。陰符經と言ふは陰は暗默の意にして符は符合の義なり。即ち造化の理に默契するを言へるなり。去れば此書は人間が道化の理を得て其儘に實行することを主としたるものと謂ふべし。

上篇

天之道。執天之行。盡矣。天有五賊。見之者昌。