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始めに

本報告書は、日本語版ウィキペディアのIP編集の実情を調べたものです。 [訳注:日本の]文化的観点や、日本語版ウィキペディアの編集者から集めたインタビューや調査の回答についても言及しています。

第1章では、文化的貢献、コミュニティの力学、荒らしを通じてIP編集を概観します。第2章は、民族学的なインタビューに基づいて日本語版ウィキペディアの編集者のペルソナについて見ます。ログインするかしないかの決定が、編集者の関与という文脈の中から浮かび上がってきます。

本インタビューが示していることは、ウィキペディアに貢献している日本人ユーザーの中には匿名性が絶対必要で不可欠な人がいると言うことです。この種の人たちに更なるアクセサビリティを与えることが、ウィキペディアの目的を発展させることにつながるだろうことは確かです。ひいては、広くアクセス可能でフリーな百科事典として行動することによって読者に恩恵を与えることになることでしょう。

調査手法

データは、日本語版ウィキペディアで募集した調査で集められたものです。インタビューへの参加者は、日本のリクルート会社 Unii Research からのものと同様に本調査の回答者の中からリクルートしたものです。

回答者の中から8人を選び、民族学的なインタビューを行いました。編集歴の長さ、巡回の経験、ログインするしないの決定については、広範な回答者を選び、幅のある知見を得ました。

5人の回答者はZoom上で60分間の詳細なインタビューに参加しました。3人の回答者は、テクストベースのQ&A形式のインタビューに参加しました。後者には、5日間に渡って3つのemailを送り、回答者はその質問に対してemailを返送する、という形でインタビューを行いました。[訳注:最後の]セクションに載せてありますが、個々の回答者には関連して複数の質問をしました。

日本語版ウィキペディアで募集した調査には787名からの応募がありました。募集の広報は、「お知らせ」での1人の日本人ボランティア編集者の努力によるものです。うち97の応募はダブっていたので、後で除外しました。