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Page:Gunshoruiju27.djvu/356

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たみはらだちたるいとみぐるし。おいたるおとこのおさなきこもちてあそばしたる。こゑわろき人のねこよびしたる。ひげくろらかにおとなびたるおとこのしゐつみたる。はなき女のむめくひたるが。すがりてにがみたるかほもいとみぐるし。げすのくれなゐのはかまきたる。されどこのごろはさのみぞあめる。けびいしのやう。くら人もほそどのゝつぼねにぬぎかけたらんに。あを色はあへなん。おなじことなれど。ろうさう祿衫はかいわくみて。あとのかたになげやりてぞをきたるべき。うへのばう官などいひつれば。よにはきらしき物にいひたり。げすなどはましてこの世の人とも思ひたらず。めをだにえみあはせでたちわなゝくめるに。しのびありきなどするが。あはずにげなきなり。そらだき物なつかしうにほはしたる。木丁にぬぎかけたるはかまのさまなどよ。おもたげにいやしく[美歟]しからんとをしはからる。うへのきぬは。さかしらにわきあけ闕脇にて。ねずみのおのやうにわけかけたらむこそ。いますこしあがりたる權のすけなどいふもあか衣に思ひかけず。しらしきげすのはかまのうらそひたる。さらににげなきさまなり。うへのきぬもしのびてこゝかしこたゝずむにつけては。いちじるきにやあらん。さらぬ人もかくれてやはやむとはいひながら。これはまづこそ人によくみつけらるれ。あなおそろし。このわたりにけんぎの物あるべしなど。たはぶれにてもとがめられたる。いとわづらはしかし。さらでかしこくかくれふしたるにつけても。人わろき心ちこそすれ。なをかやうのすきしさに。このつかさのほどはとゞめたらんぞよかるべき。よききんだちなれど。殿