Page:Gunshoruiju18.djvu/79

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ゆへある有明。花のたより。郭公のたつね所にまいりたれは。院はいと御心のゆへおはして。所のさまは。いと世はなれかむさひたり。又まきるゝこともなし。うへにまうのほらせ給ふ。もしは殿なむまいり給。御とのゐなるなと。ものさはかしきおりもましらす。もてつけ。をのつからしりこのむ所となりぬれは。えんなることゝもをつくさん中に。なにのあふなきいひすくしをかはし侍らん。かういとむもれ木を折いれたる心はせにて。かの院にましらひ侍らは。そこにて。しらぬ男に出あひ。ものいふとも。人のあふなき名を。いひおほすへきならすなと。心ゆるかして。をのつから。なまめきならひ侍りなんをや。ましてわかき人のかたちにつけて。としのよはひにつゝましきことなきか。をのか心に入てけさうたち。ものをもいはんと。このみたちたらんは。こよなう人にをとるも侍るまし。されとうちわたりにて。明くれ見ならしきしろひ給ふ女御きさいおはせす。その御かたかのほそ殿と。いひならふる御あたりもなくおとこも女も。いとましきこともなきにうちとけ。宮のやうとして色めかしきをは。いとあはしとおほしめいたれは。すこしよろしからんと思ふ人は。おほろけにていてゐ侍らす。こゝろやすくものはちせす。とあらんかゝらむのなをもおしまぬ人。はたことなる心はせのふるもなくやは。たゝさやうの人の。やすきまゝにたちよりてうちかたらへは。中宮の人。うもれたり。もしはよういなしなとも。いひ侍るなるへし。上らう中らうのほとそ。あまりひきいり。上手歟めきてのみ侍るめる。さのみして宮の御ためものゝかさりにはあらす。見くるしとも見侍り。これらをかくえりて侍るや