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Page:Danpen Hagiwara KyojiroShishu.djvu/71

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それが子守歌であらうか?
否 我は今泣きながら唄ふばかりではならない
解放の理想に輝く歌をお母さんの胸底からの血をもたげるその歌を
俺達は歌つてもらひたい。


斷 片 57


俺はその夜外の雨の音を聞いてゐた
どこかに火が赤くタキタキと燒けてゐるやうに思へる
妻も子供もその語らひを休めて睡つてゐる
俺は何等爭鬪の陰影を認めず