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Page:Danpen Hagiwara KyojiroShishu.djvu/55

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塵埃ちり
糊と鋏そろばんの大選手振りを發揮してゐるのだ
かうゆうバケモノが未だに新しい世界への代表ヅラをしてゐるのも
實はこのしろもの達の「プロレタリ」が金に代ると云ふ御時世なのだ
連中を呼んでゐるものは何んだ
金持の芝居小屋だ
連中の踊る場所がそこだけ殘されゐるのだ
連中はそれを量りにかけてこつぴどい藝當をやつてゐる
生活たつきはつらいね」とか何んとか安來節の一寸坊師のやうに頰冠りして踊つてゐる
まつたく奴等は奴等だし
俺達は俺達なんだ。