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Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/149

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    淋しさや釘に懸けたる蟋蟀

    御供所の疊冷たしきり

    電の壁にしむ夜やきり

    床に來て鼾に入るや蟋蟀

    朝な手習すゝむきり

蜻蛉

    蜻蛉やとりつきかねし草の上

竈馬

    蜑が家は小蝦にまじる竈馬哉

     嵐雪に贈る

桐一葉

    淋しさを訪うてくれぬか桐一葉

    よるべをいつ一葉に虫の旅寐して